持続化給付金の一括返還ができないとどうなる?対処法や事業を維持する方法を解説

以前、持続化給付金を受け取ったのですが申請の際に計算を間違えてしまいました。それで調べたところ一括返還しか対応していないようでした。一括返還は到底無理なので、このまま黙っておいても大丈夫でしょうか?

持続化給付金は、受給要件を満たしていないまま受給すると不正受給とみなされる可能性が高いです。調査により不正受給が発覚すると刑事罰に発展することもあるので、黙っておくのは賢明ではないでしょう。

そうなんですね。ただ、要件を満たしていると思っていたので給付されたお金は使ってしまいました。どうしたらよいでしょうか?

まずは、返還の意思がある旨を持続化給付金の事務所へ送りましょう。そして、返還資金を調達する必要があります。返還猶予の手続きや、お金の工面方法に不安がある場合は、一度法律事務所へ相談にいらしてください。状況に合わせたアドバイスができます。

  • 詐欺に巻き込まれて持続化給付金を不正受給してしまった
  • 以前受給した持続化給付金が、後から受給要件を満たしていないことがわかり、返還を求める通知が来た

上記のように、持続化給付金を意図せず不正受給してしまう事案が多く発生しています。

現状、持続化給付金は一括返還しか認められていません。しかし、一括返還が難しく困っている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、持続化給付金の一括返還が難しいときの対処法をお伝えします。

また、持続化給付金以外で事業を維持する方法もお伝えしますので、参考にしてください。

この記事でわかること
  • 現在、持続化給付金の返還は一括しか認められてない。
  • 持続化給付金の一括返還が困難なら、まずは事務局に返還期限の猶予を申請しよう。
  • 持続化給付金を不正受給してしまったら、自己申告しないと刑事罰に問われる恐れがある。

持続化給付金の一括返還が難しいときの対処法

不正受給した持続化給付金は、期限内に一括返還するのが原則です。

しかし、すでに事業に充ててしまっているなど、一括返還が難しいケースは少なくありません。

その場合、まずは持続化給付金の事務所へ連絡して、返還期限の猶予を交渉するとよいでしょう。

持続化給付金を不正受給してしまった可能性がある場合や、返還期限の交渉は以下の電話番号で受け付けています。

0120-279-292 (8:30~19:00 土曜日祝日を除く)

参照:持続化給付金の事務局ホームページ

また、持続化給付金の事務局への連絡は、電話に加えて内容証明郵便を利用するのが望ましいです。

返還の猶予を交渉したら、返還資金を工面する必要があります。

次の項目から、持続化給付金の一括返還が難しいときの対処法を詳しくお伝えします。

内容証明郵便を持続化給付金の事務所へ送り返還を猶予してもらう

不正受給してしまった持続化給付金の一括返還が困難なときは、まず持続化給付金の事務所へ期日に間に合わない旨を連絡しましょう。

その際は内容証明郵便を利用し、猶予の申請をしたことを証明できるようにしておくのがおすすめです。

内容としては、以下のことを記載するとよいでしょう。

  • 返還意思があること
  • いつであれば返還可能か

不正受給した持続化給付金は、申告や返還をしないと刑事罰に問われる危険性もあります。

そのため、一括返還が難しくても放置せず、自分から猶予申請などの行動を起こした方が賢明です。

内容証明郵便の内容や、不正受給に関して不安がある場合は一度弁護士へ相談してみてください。

親類や友人に金銭的援助をお願いして一括返還に充てる

持続化給付金は、分割での返還が認められていません。そのため、手元の資金が少なくて返還が困難なケースは珍しくありません。

そのような場合、親類や友人に金銭的な援助をお願いするのは手段の1つです。

親類や友人からお金を借りる場合は、少額だとしても借用書を作成してのちにトラブルとなるのを防ぎましょう。

また、無利子や無期限でのお金の貸し借りは、贈与とみなされて借りる側に贈与税が課せられる可能性があります。

そのため、家族や友人間だとしても利息や期限の設定はした方がよいです。

年間に贈与される金額が110万円以下であれば、控除される制度があるのでうまく活用するとよいでしょう。

副業や在宅ワークで収入を増やして一括返還に充てる

副業や在宅ワークで収入を増やして、持続化給付金の一括返還に充てるのも1つの方法です。

持続化給付金の返還は、自主的に返還の申請をすれば延滞金などの罰則は課せられません。

そのため、まずは不正受給してしまった旨を申告し、副業などで返還資金を調達するとよいでしょう。

以下のバイトは、日払いや副業に対応している場合が多いのでおすすめです。

  • デリバリースタッフ
  • 配送サービススタッフ
  • ポスティング

また、以下のような在宅でできる仕事も、本業との両立がしやすいというメリットがあります。

  • アンケートモニター
  • Webライター
  • 在宅テレフォンアポインター
  • 在宅事務

不正受給の放置は刑事罰につながる可能性もあります。なるべく早く返還できるようにするとよいでしょう。

持続化給付金の一括返還ができないとどうなる?

持続化給付金を不正受給してしまった場合、自主的に申告して返還をすれば刑事罰に問われたり延滞金などの罰則が課せられることはありません。

しかし、現在持続化給付金の返還は一括返還しか認められておらず、返還意思はあるものの資金が足りずに申告を躊躇している人もいるのではないでしょうか。

そこでこの項目では、持続化給付金の一括返還ができないとどうなるのかをお伝えします。

すぐの一括返還が難しくても、申告をしていれば罪に問われる可能性はとても低いので、まずは返還意思を伝えることが大切です。

持続化給付金の事務局から催促の通知が届く

一括返還がおこなわれないと、自己申告、調査による不正受給発覚どちらの場合も持続化給付金の事務局から催促の通知が届きます。

持続化給付金の返還は申請ごとに口座が開設されているため、返還希望者ごとに振込先が違います。

そのため、振込先を間違えてしまい、返還手続きが完了せずに事務局から催促の通知が届くケースも少なくありません。

もしも、振り込んだにもかかわらず事務局からの通知が届いたら、早急に事務局へ連絡して確認しましょう。

申告のない持続化給付金の不正受給は刑事罰に発展する

持続化給付金の不正受給に関しては、中小企業庁が順次調査をおこなっています。

その際に不正受給が発覚すると、故意に隠していたとみなされて刑事罰に発展する恐れがあります。

持続化給付金の不正受給は詐欺罪や私文書偽造罪にあたる可能性が高いです。

詐欺罪が確定すると懲役刑となるケースも多いため、早急に自己申告するのがよいでしょう。

詐欺による不正受給も申告しないと刑事罰となる可能性が高い

例え詐欺だったとしても、不正受給してしまった持続化給付金には返還義務があります。

また、詐欺だとは知らなかったとしても、申請やお金の受け取りをしていると罪に問われてしまいます。

ただし、調査の前に自己申告をすれば、刑事罰は免れられる可能性が高いです。

その場合も受給した持続化給付金は、満額を一括返還しなければなりません。

詐欺の場合、不正受給を持ちかけた人へ手数料として受給額の一部を渡しているケースがほとんどです。

不正を持ちかけた人の住所や連絡先がわかれば、手数料として渡したお金の返還や損害賠償の請求ができます。

しかし、詐欺であると相手は姿をくらませている可能性も高く、全額の返還を覚悟しておいた方がよいでしょう。

申告のない持続化給付金の不正受給には延滞金と加算金が課せられる

持続化給付金の不正受給は、受給したお金の返還に加え以下の延滞金や加算金が課せられます。

  • 受給翌日から起算して3%の延滞金
  • 受給金額と延滞金の合計額の2割に相当する加算金

例えば、100万円の持続化給付金を不正受給して、1年後に返還した場合の合計返還額は以下のとおりです。

100万円×1.03=103万円
103万円×1.20=123万6,000円
合計返還額=123万6,000円

上記のように、受給額に延滞金と加算金の両方が課せられた123万6,000円を一括返還しなければなりません。

また、会社名や氏名がホームページで公表される可能性もあります。

実際に受取った場合だけでなく、不正受給に繋がる書類を提出した時点で不正受給とみなされるので注意が必要です。

自主申告であれば延滞金や加算金は課せられない

持続化給付金の不正受給を自ら申告して返還をおこなった場合、延滞金や加算金は課せられないことが経済産業省より明言されています。

ただし、すでに中小企業庁が調査に入っていると、調査が完了するまで返還が認められずに延滞金や加算金も課せられる可能性が高いです。

そのため、不正受給の可能性がある場合は、早めに持続化給付金の事務局へ申告しましょう。

持続化給付金の返還については、以下のコールセンターが受け付けています。

0120-279-292 (8:30~19:00 土曜日祝日を除く)

参照:持続化給付金の事務局ホームページ「お問い合わせ・相談窓口」

不正受給の返還手続きに不安があれば弁護士にサポートを依頼しよう

「知人に紹介されたバイトは持続化給付金の不正受給だったかもしれない」
「昨年の売上で加算し忘れていたものがあり、もしかしたら不正受給となってしまうかも」

早急な返還手続きが求められる持続化給付金の不正受給ですが、上記のような場合は不安も大きいですよね。

そのような場合は、弁護士に持続化給付金返還手続きのサポートを依頼するとよいでしょう。

とくに詐欺に巻き込まれているかもしれない場合は、加害者への対応も含めて専門家に任せた方が安心できるでしょう。

弁護士には守秘義務があるため、相談したことが外部に漏れる心配もありません。

無料で相談を受け付けている法律事務所もあるので、まずは一度相談してみてはいかがでしょうか。

>>持続化給付金の不正受給について弁護士に相談する【初回相談無料】

持続化給付金以外で当面の事業や生活を維持する方法

持続化給付金の受給は、事業の継続が困難である場合に非常に有効な手段です。

しかし、不正に受給してしまうと前の項目でお伝えしたように、刑事罰にまで発展してしまう可能性があります。

また、持続化給付金の要件を満たしておらず、そもそも受給できずに困っているという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの項目では、持続化給付金以外で当面の事業や生活を維持する方法をお伝えします。

すぐに実行可能な方法も多くあるので、ぜひ参考にしてください。

無利子の生活福祉資金を申請して当面の生活費を工面する

所得などの要件を満たすと、生活において必要なお金が「生活福祉資金」として無利子で借りられます。

生活福祉資金には、以下の種類があります。

  • 福祉資金・・・日常生活の維持が一時的に困難な場合に受取れる少額の生活費
  • 教育支援資金・・・大学等の修学に必要なお金を補填するための資金
  • 総合支援資金・・・失業等で生活費の捻出が困難な場合に受取れる資金
  • 不動産担保型生活資金・・・所得の少ない高齢者世帯が居住中の不動産に住み続けるための資金

さらに、現在は新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少し、生活の維持が困難な方に向けて「生活福祉資金の特例貸付」をおこなっています。

特例貸付には「緊急小口資金」と「総合支援金」があり、それぞれの要件は以下のとおりです。

緊急小口資金 総合支援金
貸付上限額 20万円以内 世帯人数により月15~20万円以内
措置期間 1年以内 1年以内
償還期限 2年以内 10年以内

どちらも保証人不要、無利子で貸付を受けることができます。

また、償還期限がきても経済状況の改善が認められなければ、返還が免除になる可能性もあります。

申請は、お住まいの自治体の社会福祉協議会に問い合わせてみてください。

緊急小口資金や総合支援金の詳細については、厚生労働省のページで確認できます。

参照:厚生労働省「収入が減少し生活に困窮する方へ」

休業や失業の際に利用できる公的支援金については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

住居確保給付金を申請して家賃を確保する

住居確保給付金とは、主な生計維持者が離職や廃業をしたり、離職や廃業と同程度まで給与が減少している場合に、家賃の一部が支給される制度です。

支給上限額は世帯の人数や自治体によって異なります。

申請や相談は最寄りの自立相談支援機関で受け付けているため、一度相談してみるとよいでしょう。

住居確保給付金は居住用の物件のみが対象であるため、事業用として利用している物件の申請はできません。

ただ、自宅と事業所が同一である場合は居住部分において申請が認められる可能性が高いです。

賃借契約書などで事業部分と居住部分が区別されて記載されているか確認しておくとよいでしょう。

区別された記載がない場合は、面積按分などで居住部分の算出をしておくと手続きがスムーズです。

ただし、賃貸借が法人名義だと支給の対象外となります。

水道・光熱費の支払猶予を申請する

水道・光熱費は、申請をすると支払の猶予が認められる可能性が高いです。

とくに新型コロナウイルスの影響による収入減が原因の場合は、柔軟に対応してもらえるので、問い合わせてみましょう。

水道代はお住まいの地域を管轄する水道局へ、電気やガスは利用している業者へ直接連絡をして支払猶予の申請をしてみてください。

年金や税金の支払猶予を申請する

国民年金保険料や、各種税金も支払猶予の申請ができます。

猶予や減免の申請をせずに滞納しすると、給料や財産の差押えに発展することもあるので注意が必要です。

国民年金の猶予や減免手続きは、郵送でおこなえます。下記の日本年金機構のページで様式を確認し、住民登録をしている自治体の役場窓口、もしくは年金事務所へ郵送しましょう。

新型コロナウイルスでの収入減によって国民年金保険料の納付が難しい場合は「臨時特例」を利用できます。

その際は、免除申請書と所得の申請書を両方提出する必要があります。

また、さかのぼって申請することも可能で、その場合は免除申請書が複数枚必要となるので用意しておくとよいでしょう。

新型コロナウイルスの影響による国民年金保険料の免除に関しては、日本年金機構のホームページを参考にしてください。

参照:日本年金機構ホームページ「新型コロナウイルス感染症の影響による減収を事由とする国民年金保険料免除について」

事業の継続が困難だと感じたら弁護士に相談しよう

新型コロナウイルス感染症の影響により、事業の継続が厳しくなっているケースが非常に多いです。

会社を経営している場合、会社や個人の名義での借入があることがほとんどです。

新型コロナウイルス感染症の影響で急に会社の業績が悪化してしまい、その返済に困窮していたり、売掛金や各種税金などの支払いにも困っている方は多いのではないでしょうか。

そのような場合は、借金問題に詳しい弁護士へ相談するのがよいでしょう。

早期に相談することで、会社の経営を維持したまま借金問題を解決できる可能性が高まります。

早期相談で会社の経営が続けられる可能性もある

会社の業績悪化によって借金が増えてしまった場合、早めに弁護士へ相談するとよいでしょう。

借金が膨らみ、どのような方法でも返済できないとなると、会社をたたんで破産しなければならない状況になりかねません。

早い段階での相談であれば、任意整理や個人および民事再生ができる可能性もあるので、会社の経営も続けられるケースが多いです。

相談する際は、借金の名義や金額をなるべく細かくまとめておくとよいでしょう。

また、借金問題や債務整理を専門としている法律事務所に依頼をするのがおすすめです。

以下の記事では、会社経営者の借金問題について詳しく解説しているので参考にしてください。

まとめ

現在、持続化給付金は一括返還しか認められていません。

もしも、期限内の振込が難しい場合は持続化給付金の事務局へ猶予申請をしましょう。

その際は内容証明郵便を利用して、返還意思があることと返還可能な時期を明記するとよいでしょう。

持続化給付金の不正受給は自己申告をしなかった場合、刑事罰に問われる恐れがあります。

詐欺罪などの罪に問われると懲役刑となるケースも多いため、不正受給の可能性がある場合は早急に申告しましょう。

また、自己申告をしないと延滞金や加算金が課せられた金額を返還しなければなりません。

持続化給付金の返還手続きに不安がある場合は、弁護士にサポートを依頼するとよいでしょう。

当サイトでも紹介していますが、無料相談を受け付けている法律事務所も多くあります。

詐欺に巻き込まれた可能性がある場合はとくに、早急な対応が自分の身を守ることにつながります。

まずは一度、相談してみてはいかがでしょうか。

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