自己破産するとどうなる?その後の影響などメリット・デメリットを徹底解説!

自己破産するとどうなる?メリット・デメリットと家族や生活への影響などを徹底解説!

自己破産すると借金がなくなって返済生活から解放されると聞いたのですけど本当ですか?

はい、自己破産をするとほとんどの借金が免責されるので借金生活から脱出できます。ただし、自己破産にはデメリットもあることを踏まえてから実行に移しましょう。

自己破産するとやはりデメリットもあるのですね。今後の生活が難しくなるほどのデメリットですか?

財産が処分されたりブラックリストに登録されたり、いろいろなデメリットが生じるのは事実です。ただ、債務者の状況ごとにデメリットを感じる部分は異なるので、弁護士に相談してアドバイスを求めるのがおすすめです。

自己破産すると、債務者の借金返済義務が免責されたり、返済督促が停止したり、債務者にとって多くのメリットが生じます。

しかし、このような自己破産のメリットを享受するためには、自己破産すると生じるデメリットも受け入れなければいけません。

例えば、ブラックリストに登録されたり、所有する財産のほとんどが処分されたり、連帯保証人がいる場合には迷惑がかかったりと、債務者の生活環境や今後の生活スタイルに大きく影響を及ぼすものばかりです。

ただし、どのデメリットにもそれ相応の対処法などが用意されているので、「自己破産するとデメリットが避けられないから自己破産はしない」と安直に決するべきではありません。

大切なのは、自己破産だけではなく、任意整理、個人再生と言ったそれぞれの債務整理制度のメリット・デメリットを考慮して、どの債務整理手続きなら適切に生活再建を図れるのかを検討することです。

そして、その際には、法律の専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。

借金問題に強い弁護士に相談すれば、債務整理を依頼した段階で厳しい返済督促から解放されるだけでなく、債務者が適切に借金問題を克服できるように親身に寄り添ってくれます。

相談料無料で対応してくれる弁護士も多いので、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事でわかること
  • 自己破産すると、借金帳消しというメリットを得られる反面、避けられないデメリットも受け入れなければいけない。
  • 自己破産のデメリットはブラックリストへの登録や財産の処分など多岐に渡るが、何かしらの対処法や克服方法が用意されているので、大袈裟に恐れる必要はない。
  • 弁護士に相談すれば、自己破産・任意整理・個人再生の各債務整理のメリット・デメリットを考慮して、何が債務者にとって適切な生活再建方法かを決めてくれる。相談が早ければそれだけ借金問題克服も早くなるので、できるだけ早期に相談しよう。
目次
  1. 自己破産するとその後生じる影響やメリット・デメリット
  2. 自己破産のよくある誤解を解消しよう
  3. 弁護士に相談して自己破産をするとメリットが大きい
  4. まとめ

自己破産するとその後生じる影響やメリット・デメリット

債務整理手続きの中でも、自己破産は債務者にとっての最終的な救済措置と位置付けられています。

なぜなら、自己破産すると債務者が抱えている借金問題を抜本的に解決できるほどの効果が期待できるからです。

ただし、大きなメリットを得られる反面、代償としていくつものデメリットを覚悟しなければいけません。

そこで、以下2項目に分けて、自己破産すると生じるメリット・デメリットを紹介します。

  • 自己破産の強力なメリット3つ
  • 自己破産すると避けられないデメリットもある

それでは、自己破産の効果をそれぞれ見ていきましょう。

自己破産すると強力なメリットを受けられる

まずは、自己破産の強力なメリットについてです。

具体的には、以下3項目のメリットが考えられます。

  • ①自己破産すると借金が免責される
  • ②自己破産すると債権者からの圧力が消滅する
  • ③無職でも自己破産できる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

メリット①借金が免責される

自己破産すると得られる最大のメリットが、借金返済義務が免責されるので、債務者が借金問題を根本的に解決できるというものです。

もちろん、債務者ごとに抱えている借金の種類は異なるでしょう。

消費者金融のカードローン、違法な闇金業者からの借金、銀行からの借入れ、住宅ローン、親族や友人からの借金、奨学金など、いろいろな借金の返済で困っているはずです。

自己破産すると、これら借金の種類や内容、金額を問わず、すべての返済が免除されます。

自己破産が債務者の救済措置と称されるのは、借金を帳消しにできるという大きな効果によるものです。

自己破産しても免責されない場合がある点に注意!

原則として借金返済義務が免除される自己破産手続きですが、例外的に、以下の2点の場合には、自己破産しても免責されず、借金返済義務が残り続けるという点もおさえておきましょう。

  • ①免責不許可事由がある場合
  • ②非免責債権が含まれている場合

①免責不許可事由とは、自己破産手続きの円滑な進行を債務者が妨げたり、債務者が借金を抱えた理由が賭博行為や射幸行為にあったりする場合には、自己破産による免責を認めないとするものです。

※どのような事情が免責不許可事由になるのかは、「免責不許可事由に該当すると自己破産が認められない?該当するケースと対処法を解説」で詳しく解説しているのでご参考ください。

②非免責債権とは、養育費や一定要件を充たす損害賠償責任、税金などのように、債務者が抱える借金の性質・内容に注目して、免責させるのが相当ではないと判断される債権のことです。

※非免責債権の種類については、「養育費の支払いは自己破産で免除されるのか?どうしても支払いができない場合の対策を紹介」で詳しく解説しているのでご参考ください。

【point】免責不許可事由に該当しても「裁量免責」で救済される可能性がある

ここでのポイントは、②非免責債権が免責されることはありませんが、①免責不許可事由は、例外的に免責が認められるケースが多い(裁量免責)という点です。

裁量免責とは、免責不許可事由に相当する事情がある場合でも、裁判官の判断で免責を許可するというものです。

例えば、ギャンブルが原因で借金を抱えたことは破産法で規定されている免責不許可事由に相当しますが、1回目の自己破産で、債務者が真摯に反省して生活再建を約束しているという事情があれば、担当裁判官の独自判断で免責が許可されるという運用がなされています。

ただし、裁量免責を得るためには、免責審尋などのタイミングで裁判官に対して適切なアピールをしなければいけません。

事案によっては審尋への対応方法を精緻に行わなければいけないことも少なくはないので、弁護士に相談して裁量免責を得るためのアドバイスを求めましょう。

※裁量免責を受けるための条件や注意点については、「ギャンブルの借金でも自己破産が認められる条件は?裁量免責を受ける際の注意点を解説」で詳しく解説しているのでご参考ください。

メリット②債権者からの取り立てがなくなる

自己破産すると、債権者側からの色々な形での圧力が消滅するので、債務者のストレスが大幅に軽減されます。

まずは、借金を滞納している場合には債権者や債権回収業者から厳しい取立てが行われますが、自己破産に踏み切れば、各債権者に対して裁判所から通知が送付されるので、返済督促が停止します。

また、自己破産に踏み出してからは借金の返済自体をする必要がなくなるので、生活を立て直す余裕を作ることができるでしょう。

さらに、借金を滞納している場合には債務不履行状態に陥っており、いつ債権者から民事訴訟を提起されてもおかしくない状況にあると言えますが、自己破産手続きに踏み出せば債権者の訴訟提起が禁止されますし、既に貸金返還請求訴訟が提起されている場合でも訴訟自体が中断します。

もちろん、強制執行もされないのでいきなり財産が取り上げられる不安もありませんし、もし給料が差し押さえられている状態でも差し押さえの効力が停止するので、再び自分で給料を受け取ることができるようになります。

以上のように、自己破産手続きに踏み出しただけで、いろいろなパターンの債権者からの圧力や法的措置がストップするので、債務者は自己破産後の生活に向けた準備に集中できるでしょう。

弁護士に依頼すれば返済督促停止時期がさらに早まる

債務者が自分で自己破産する場合には、裁判所に自己破産手続きを申し立ててからしか返済督促などは停止しませんが、弁護士に依頼すれば、弁護士が受任した段階から返済督促を停止させることができます。

自己破産の場合、裁判所に申し立てをする前の段階から、1~2ヶ月の期間をかけて必要書類を用意したり、破産管財人などとのやり取りに向けた打ち合わせをしたり、入念な準備が必要です。

自己破産を債務者自身で行うとなると、裁判所に自己破産を申し立てる前の準備段階においては、債権者からの厳しい返済督促が続く中で自己破産に向けた用意を進めなければいけません

しかし、弁護士に依頼をすれば、このような準備に入る前の段階で債権者からの督促を止められるので、自己破産の準備段階からストレスフリーの状態に身を置くことができます。

滞納状況で苦しい債務者がいち早く取立てから解放されて新生活に向けた準備に入れるようにするためにも、出来るだけ早いタイミングで弁護士に相談しましょう。

メリット③無職でも借金をなくせる

自己破産のメリットは、収入が低くても、また無職でも利用できる債務整理手続きだという点です。

そもそも、任意整理や個人整理では借金は帳消しにならず、各債務整理手続きを利用した後3~5年の間に残債を完済する必要があるので、任意整理・個人再生を利用するには債務者に相応の収入があることが求められます

これに対して、自己破産で債務者に求められるのは、「収入状況を考慮すると借金完済が不可能な状況に追い込まれている」という要件だけです。

したがって、収入が低い人、パート・アルバイトの方、無職の人でも借金返済状況を考慮したうえで、自己破産で借金帳消しを求めることができます。

自己破産すると避けられないデメリットもある

自己破産すると強力なメリットを得られる反面、以下のようなデメリットを避けられない点に注意が必要です。

  • 自己破産するとブラックリストに登録される
  • 自己破産すると財産が取り上げられる
  • 自己破産すると連帯保証人に迷惑がかかる
  • 自己破産すると官報に掲載される
  • 自己破産すると仕事ができなくなる場合がある
  • 自己破産すると移動の自由・郵便物の管理が制限される
  • 自己破産すると破産者名簿に登録される
  • 自己破産すると家族に知られてしまう

それでは、それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

※自己破産のデメリットについては、「自己破産のデメリットは意外と少ない?家具などの生活必需品や現金も残せるって本当?」で詳しく解説しているのでご参考ください。

デメリット①ブラックリストに登録される

自己破産すると、信用情報機関に自己情報が登録されて「ブラックリスト入り」するというデメリットが生じます。

信用情報機関は消費者一人ひとりの信用情報を取り扱っており、自己破産を利用した債務者については、免責許可が確定してから約10年間、ブラックリストに登録されることによって生じる数々のデメリットを我慢しなければいけません。

ブラックリストに登録されることで生まれる代表的なデメリットは、以下の5点です。

  • ①クレジットカードが使えなくなる。
  • ②新規のローンや借金ができなくなる。
  • ③賃貸物件の入居審査で落とされる可能性がある。
  • ④スマホや携帯電話の本体代金分割払いができなくなる。
  • ⑤奨学金などの保証人になれなくなる。

※ブラックリストに登録された場合のデメリットの詳細や対処法については、「債務整理と信用情報機関の関係は?ブラックリストに載った場合のデメリットと対処法を解説」で詳しく解説しているのでご参考ください。

ブラックリストは一定期間で抹消されるし対策もとれる

ブラックリストに登録されることで生じるデメリットは、どれも債務者の日常生活に大きな不便や不自由を強いるものですが、自己破産でブラックリストに登録されるのは10年間だけですし、各デメリットを軽減する方法もあるのでご安心ください。

①現在使用しているクレジットカードが使えなくなり、また、新規のカード発行も認められませんが、デビットカードやプリペイドカードを活用すれば現金払いの手間を避けることができます。しかも、デビットカードやプリペイドカードなら、お金を使いすぎる心配もなく、家計の管理もしやすいので、借金経験者が生活を立て直すにはぴったりのツールです。

②新規のローンや借金ができなくなりますが、自己破産して生活再建を目指す元債務者にとって、再び借金をするのは歓迎すべきではない行為です。新たに借金をしなくても良いように生活を整えましょう。

③賃貸物件の中には入居審査時に厳しいチェックが入ることがあるのでブラックリスト登録者は部屋を借りられない可能性がありますが、大家さんと直接交渉できるような物件や信販系クレカでの賃料支払いを求めない入居審査の甘い物件を選べば賃貸物件に入居できる道も広がります。

④スマホや携帯電話は分割払いができなくなるだけなので、本体代を一括払いすれば問題ありません。

⑤例えば子どもの奨学金の保証人にはなれませんが、機関保証制度を活用すれば奨学金を借りられるのでご安心ください。

以上のように、自己破産で生じるデメリットを避ける方法は各種用意されています。

弁護士に相談すれば、このような日常的な生活における支障や対処法などに対してもきめ細やかなアドバイスを得られるので、借金問題とあわせてご相談ください。

デメリット②財産が取り上げられる

自己破産すると、債務者が所有する財産のほとんどが取り上げられてしまうというデメリットを避けられません。

自己破産では、債務者は借金返済義務を免除されるという大きなメリットを得られます。

ただ、債務者が所有する財産に一定の金銭的価値があるものがあるのなら、返済義務が免除される結果損をすることになる債権者に割り当てるのが筋です。

そこで、自宅や自動車、預貯金など、原則としてほとんどの財産が取り上げられるので、自己破産前と同じような生活レベルで新生活をリスタートするのは難しくなるでしょう。

なお、債務者が生命保険などの民間保険に加入している場合、解約返戻金が戻ってくるという契約内容ならば、各種保険も解約しなければいけないのが原則です。

※自己破産で処分される財産の範囲については、「自己破産すると財産が差し押さえられる?処分されない財産(自由財産)もあるので必要以上に心配しないようにしよう」で詳しく解説しているのでご参考ください。

自己破産後の生活のために必要なものは残せる

このように、自己破産をすると財産が処分されてしまいますが、すべての財産を取り上げてしまうと債務者が生活できなくなってしまうので、自己破産を契機として再起のチャンスを与えた意味もなくなってしまうでしょう。

そこで、自己破産で処分される財産には一定の制限が加えられており、債務者は今後の生活に必要と認められる範囲の以下のような財産(自由財産など)を手元に残すことが許されます。

  • 99万円以下の現金
  • 20万円以下の預貯金
  • 査定額20万円以下の自動車
  • 最低限の家財道具
  • 自己破産手続き後に取得した新得財産

もちろん、これらはあくまでも一例でしかありません。

例えば、債務者が査定額30万円の自動車を所有しており、かつ、この自動車がなければ仕事はおろか、日常生活でさえ送るのが難しいというような個別の事情がある場合には、破産管財人との交渉で債務者の手元に残して良いという判断が下されることもあります。

つまり、自己破産をしてどれだけの財産が処分され、何を手元に残せるかは、破産管財人との交渉が極めて重要なポイントとなるので、債務者の新生活のためにも、借金問題に強い弁護士にアドバイスを求めるのが適切と言えるでしょう。

デメリット③自己破産すると連帯保証人に迷惑がかかる

自己破産すると、借金の中に連帯保証人や物上保証人が付けられている借金が含まれていると、連帯保証人などに迷惑がかかるというデメリットが生じます。

自己破産で免責を受けるのは自己破産を申し立てた主債務者だけで、保証人や連帯保証人が負担している保証債務の効力には何の影響も及ぼしません。

したがって、自己破産による免責で主債務の履行が不可能になると考えられるので、連帯保証人などが代わって借金の返還を求められます。

特に注意しなければいけないのが、同一生計で生活をしている家族が保証人になっている場合です。

この状況で主債務者が自己破産で免責を得たとしても、結局同一家計内の家族が同等の借金負担を背負い込むだけなので、自己破産で免責を得た意味がそがれてしまうからです。

このような特殊な事例では、保証人になっている家族も含めて債務整理を検討する必要があるでしょう。

消費者金融からの借入れはほとんどが無担保

ただし、消費者金融などからの借入れについては、無担保で貸付けが行われているのが一般的です。

したがって、複数の消費者金融から借金をしているだけの多重債務者の場合は、保証人への迷惑を考える必要なく自己破産に踏み切ることができます。

また、万が一借金に保証人が含まれていて、自己破産による迷惑をかけたくないのなら、任意整理を選択して「保証人が付いている借金」以外の借金について返済状況を整理するという方法も考えられます。

以上のように、連帯保証人などが介在するような借金問題を抱えている場合には、波及的に複数の人間が法律問題に巻き込まれる可能性があるので、借金問題に強い弁護士に相談して最善の方法を検討してもらうのがおすすめです。

デメリット④自己破産すると官報に掲載される

自己破産すると、自己破産手続きの開始決定と免責許可決定がされた時点で、債務者(破産者)の氏名と住所が官報に掲載され、自己破産の事実とともに公表されます。

「自己破産をしたことを誰にも知られたくない」と思う債務者もいるでしょうが、普段から官報に目を通している一般の方はほとんどいないと考えられるので、官報経由で自己破産の事実が知人などに知られる可能性はかなり低いでしょう。

※自己破産者が掲載される官報については、「自己破産者が掲載される官報とは?どんな人が見ていて周囲にバレるリスクがあるのかを解説」で詳しく解説しているのでご参考ください。

デメリット⑤仕事ができなくなる場合がある

自己破産すると、公的な資格の利用制限がかかるので、債務者の職業次第では仕事ができなくなる場合があります。

職業制限がかかる代表例は、警備員、士業、生命保険外交員などが挙げられます。

職業制限がかかるのは自己破産手続きの間だけ

ただし、職業制限がかかるのは、自己破産手続きが開始されてから免責許可決定が確定するまでの数ヶ月間だけです。

したがって、会社に相談をして、配置換えや休職という方法で対応してもらいましょう。

もちろん、数ヶ月の資格停止さえ受けるわけにいかないという場合には、弁護士に相談をして、職業制限が生じない任意整理や個人再生を検討するのも選択肢の一つです。

デメリット⑥移動の自由・郵便物の管理が制限される

自己破産すると、現在の住所を離れるには裁判所の許可を得なければいけなくなります。

引っ越しだけではなく、出張や旅行もこれに含まれるので、都度裁判所に許可を求めなければいけないという手間を強いられます。

また、自己破産手続き中は、郵便物の管理も自分でできなくなります。

ただし、これらの制限は、自己破産手続きが終了するまでの期間に限られるのでご安心ください。

デメリット⑦破産者名簿に登録される

自己破産すると、本籍地の市町村役場で管理している破産者名簿に氏名が掲載されます。

ただし、破産者名簿に登録されるのは免責許可決定が得られずに復権できないという稀なケースだけです。

また、万が一破産者名簿に登録されたとしても、一般の方が照会できるようなシステムにはなっていないので、破産者としての地位が世間に知られることはありません。

デメリット⑧自己破産したことを家族に知られてしまう

家族や親族が債権者の場合には、自己破産すると裁判所から通知が送付されるので知られてしまいますが、それ以外の場面で裁判所や破産管財人から債務者の家族に対して何かしらの連絡がいくことはありません。

ただし、自己破産するに至った債務者が生活を再建するためには、債務者ひとりの努力だけではどうしようもないこともあるでしょう。

自宅が債務者名義なら自己破産で処分されますし、クレジットカードの家族カードも使用不可能になるなどの間接的なデメリットは家族にも生じます

自己破産後の生活再建を着実に行うためにも、家族には事実を伝えて、立て直しを手伝ってもらうのがおすすめです。

自己破産のよくある誤解を解消しよう

自己破産にデメリットがあるのは事実ですが、「自己破産のデメリットと誤解されていること」も少なくありません。

そこで、自己破産に関係するよくある6つの誤解を取り上げます。

  • 自己破産すると会社を解雇される?
  • 自己破産すると家族にも影響がある?
  • 自己破産すると給料を取り上げられる?
  • 自己破産すると養育費を取り上げられる?
  • 自己破産すると選挙権がなくなる?
  • 自己破産すると二度と自己破産できない?

それでは、各疑問に回答していきます。

自己破産すると会社を解雇される?

自己破産したことは解雇理由になりません。また、その旨を規定する就業規則も無効と考えられます。

そもそも、会社から借金をしていない限り、裁判所から会社に直接連絡がいくことはありません。

ただし、自己破産で資格・職業制限がかかる仕事をしている場合には、注意が必要です。

自己破産すると家族にも影響がある?

自己破産をしても、債務者の家族には法的効果は及びません

ただし、家族が保証人になっていると迷惑がかかる場合があります。また、主債務者名義の自宅に住んでいる場合には住む場所がなくなる可能性も高いです。最低限の家財道具以外のものは処分されるので、家族が愛用していた物品が処分対象にされることもあるでしょう。

このように、家族に法的効果は及ばないものの、事実上、悪影響が及んでしまいます。したがって、これを避けたい場合には、弁護士に相談して自己破産以外の道を模索してください。

※自己破産の家族への影響については、「自己破産で家族や子供へ与える影響はほとんどない!家族にバレずに自己破産はできるのか?」で詳しく解説しているのでご参考ください。

自己破産すると給料を取り上げられる?

自己破産申し立て前に受け取った給料は債務者の所有財産に組み込まれているので、原則として処分対象とされます。他方、自己破産申し立て後に受け取ることになる給料(給料請求権)は、給料の1/4を上限に差し押さえられる可能性があり、残りの3/4は自分で受け取ることができます。

ただし、実務上は、よほど高額な給料でない限り給料請求権が差し押さえられることはないという運用がされているので、自己破産で給料が取り上げられることはないと理解しましょう。

自己破産すると養育費を取り上げられる?

毎月養育費を受け取っている人が自己破産しても、養育費を受け取り続けることができます。

ただし、これまで受け取った養育費の扱いについては注意しなければいけない点があります。それは、債務者の財産のうち、20万円を超える預金と99万円を超える現金は処分されるというルールとの関係です。

つまり、毎月の養育費を銀行口座で貯金している場合には20万円を超える預金残高になってしまうと処分されてしまうので、養育費について99万円ルールが適用されるように、普段から元配偶者と現金でやり取りをしておくのがおすすめの方法です。

自己破産すると選挙権がなくなる?

自己破産しても選挙権はなくなりません。

弁護士に相談して自己破産をするとメリットが大きい

自己破産は債務者自身で行うこともできますが、借金問題に強い弁護士に依頼した方がメリットが大きいです。

自己破産を弁護士に相談するメリットは次の4点です。

  • 弁護士に相談すると返済督促がストップする
  • 弁護士に相談すると債務者の状況に応じた債務整理を選択してくれる
  • 弁護士に相談すると少額管財事件を使える
  • 弁護士費用や相談料に配慮してくれる弁護士は多い

それでは、各メリットについて解説します。

弁護士に相談すると返済督促がストップする

債務整理を弁護士に依頼すると、受任した段階で弁護士が各債権者に受任通知を送付するので、債権者からの返済督促がストップします。

自己破産手続きに入る前の準備段階で返済ストレスから解放されるので、債務者は債務整理手続きと生活再建に集中できます。

弁護士に相談すると債務者の状況に応じた債務整理を選択してくれる

自己破産手続きだけではなく、任意整理・個人再生にもそれぞれメリット・デメリットがあります。

弁護士に依頼すれば、債務者の抱えている借金状況や発生しうる派生的な法律問題も視野に入れながら、適切な債務整理手続きを選択してくれるでしょう。

※任意整理については、「任意整理で月返済額を約1/2に!財産を残せて家族にバレずに手続きできる」で、個人再生については、「借金を1/5に減額し住宅も残せる個人再生とは?メリット・デメリットや詳しい手続きについて解説」で、それぞれ解説しています。あわせて参考にしてください。

弁護士に依頼すると少額管財事件を使える

自己破産手続きには、同時廃止事件・管財事件・少額管財事件の3種類の手続きがあります。

債務者に処分すべき財産がほとんどない場合には簡素な手続きである同時廃止事件で比較的短期間のうちに免責許可までたどり着ける一方で、債務者が財産を抱えている場合には破産管財人を選定して慎重に手続きを進める管財事件に分類されてしまいます。

ただし、管財事件に分類される場合でも、弁護士に依頼したときに限って、少額管財事件で債務者の手続き負担を軽減することができます。

同時廃止事件 管財事件 少額管財事件
費用 ・予納金:1~3万円程度
・弁護士費用(依頼する場合):約30万円
・予納金:50万円~
・弁護士費用(依頼する場合):30万円~
・予納金:20万円~
・弁護士費用(必須):30万円~
期間 2ヶ月~4ヶ月 半年~1年以上 4ヶ月~8ヶ月

※同時廃止事件、管財事件、少額管財事件について詳しく知りたい方は「自己破産の同時廃止と管財事件は何が違う?振り分けの基準やメリット・デメリットを比較」をご覧ください。

弁護士費用や相談料に配慮してくれる弁護士は多い

借金問題を弁護士に相談する場合には、相談料無料で対応してくれる弁護士が多いです。また、債務整理にかかる弁護士費用についても分割払いなどに柔軟に対応してくれるので、家計が苦しい債務者も利用しやすい環境が整っています。

借金問題に強い弁護士は、債務者が追い込まれている窮状を理解しています。多くの債務者が生活再建のステップに踏み出しやすいように門戸を広げているので、まずはどうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

自己破産すると、債務者には多くのメリット・デメリットがもたらされます。

もちろん、借金が帳消しになるという自己破産の魅力に惹きつけられる債務者心情は理解できますが、そのせいで避けるべきデメリットを被ってしまうようでは、せっかくの生活再建の道も厳しくなってしまうでしょう。

大切なことは、どの債務整理を利用すれば債務者の状況が適切に改善され、今後の生活を不自由なくリスタートできるかという点です。

借金問題に強い弁護士に相談すれば個々の事情に応じて適切な判断をしてくれるので、できるだけ早期にご相談ください。

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