借金を放置して裁判所も無視するリスクとは?財産が差し押さえられる前に早期に弁護士を頼ろう

借金を放置して裁判所も無視するリスクとは?財産が差し押さえられる前に早期に弁護士を頼ろう

借金を返済できずに債権者からの督促状を無視し続けていたのですが、裁判所から「特別送達」と印字された書類が届きました。怖くなって無視しようとも思ったのですが、このまま放置するとまずいですか?

借金放置後、延滞期間が一定期間継続すると、債権者が法的措置によって債権を回収します。裁判所からの「特別送達」送付はそのサインです。裁判所からの呼び出しを無視するとそのまま債権者の言い分が認められてしまうので、かならず開封して債務者側としての対応をとってください。

裁判所の手続きは難しくてよく分かりません。もし何もせずに債権者側の言い分が認められたらどうなりますか?

債務者側が何の応答もしなければ、近い将来「差し押さえ命令」が下されます。債務者の財産・給与などが強制執行により差し押さえられるので、今後の日常生活に大きな悪影響が生じるでしょう。

財産や給与が差し押さえられるのは困ります。どうにかして止めたいのですが、これだけ延滞が続いた状態でも何か対応策は残されていますか?

滞納している借金残債を返済できない状況なら、弁護士に債務整理を依頼するのが有効です。どの手続きを選択したとしても差し押さえを回避できますし、借金問題を整理して今後の生活再建を目指せるでしょう。ただ、時間的な猶予がないので、できるだけ早期にご相談ください。

借金を払えないと、繰り返される督促が怖くなって放置・無視をしてしまいたくなるものです。

ただ、どれだけ目の前の現実から目を背けたとしても、借金滞納の事実がなくなるわけではありません

借金を放置するとやがては裁判所から通知が届き、それも無視すると強制執行で財産・給与が差し押さえられてしまいます。

会社や家族にバレて信用が低下するだけではなく、差し押さえられる財産によっては日常生活にも支障が生じるでしょう。

したがって、返済が厳しくなったときには、速やかに弁護士に債務整理を依頼してください。

弁護士の推奨する債務整理を利用すれば、差し押さえを回避できるだけではなく、借金問題を根本から解決して生活再建を目指せるからです。

弁護士への依頼が早いほどリスクが軽減された状態でリスタートを図れるので、まずはご相談ください。

この記事でわかること
  • 借金を放置して裁判所からの呼び出しも無視すると、債務者の財産・給与などが差し押さえられる。
  • 給与が差し押さえられると会社に借金のことがバレる。また、財産が強制執行されると家族にも隠せない。債務者の信用が失墜し、生活面にも悪影響が生じるので、差し押さえは何としても回避しなくてはいけない。
  • 差し押さえを回避するには債務整理が有効。同時に借金問題も解決できるので、いっきに生活再建を目指せる。すみやかに債務整理の経験豊富な弁護士に相談しよう。
目次
  1. 借金放置が続いて裁判所も無視すると財産が差し押さえられる
  2. 弁護士に債務整理を依頼すれば借金放置で裁判所を無視したペナルティを回避できる
  3. お金を支払えなくても借金放置・裁判所も無視ではなくすぐに対策をとるのが大切
  4. まとめ

借金放置が続いて裁判所も無視すると財産が差し押さえられる

借金放置が続いて裁判所からの呼び出しも無視すると、債務者の給与・財産などが差し押さえられます

そもそも、原則として、借金はかならず返済しなければいけません。なぜなら、お金を借りるときに債権者との間で金銭消費貸借契約(民法第587条)を締結しているからです。

たとえば、病気・怪我・解雇・シフト減少などが理由で収入が減ることもあるでしょう。このように、債務者自身にとってどうしようもない事情が発生したとしても、借金返済義務はそのまま残った状態です。

したがって、借金の取り立てや裁判所からの通知を無視し続けても、借金問題は何一つ改善しないままより深刻な状況になってしまいます。

裁判所の呼び出しを無視し続けると差し押さえが確定する

滞納が続いたうえに裁判所からの呼び出しまで無視し続けると、強制執行によって財産などが差し押さえられることが確定します。

法律に詳しくない債務者からすると、裁判所から書類が郵送されるだけで恐怖心を抱くのも仕方ありません。

しかし、「怖い・よく分からない」からといって無視をしても、最終的に財産などが差し押さえられる未来がやってくるだけです。

したがって、郵送されてきた書類の内容を見て、現在自分が次の4つのどの状況に置かれているのかを確認し、差し押さえを回避するための方法を実践しましょう。

  • 支払督促を受けた
  • 「仮執行宣言付支払督促」が届いた
  • 少額訴訟を提起された
  • 通常訴訟を提起された

それでは、それぞれのステージごとに詳しく見ていきましょう。

支払督促を受けた

借金を放置して債権者からの取り立ても無視した状態が続くと、裁判所から「支払督促」が郵送されます。

支払督促とは、債権者が裁判所に依頼をして法的手続きによって貸金の請求をしてもらう制度のことです。特別な証拠調べ手続きや審尋が行われることなく、借用書などの書面があるだけで「支払督促」の手続きは進行します。

消費者金融などの金融機関からの借金を滞納した場合には、手続きの簡便さからほとんどの場合で支払督促による手続き進行が選ばれます。

裁判所から郵送される支払督促は” 特別送達特別送達とは、裁判手続きの書類送付などの場合に利用される特別な郵送方法のこと。普通郵便とは異なり、受け取りの際には署名・押印が求められるので、受け取り拒否ができない仕組みになっている。”という形式で債務者の手元にやってくるので、債務者側は受け取りを拒絶することはできません。

支払督促を受けたときには2週間以内に異議申し立てをする

支払督促を受け取った場合には、2週間以内なら「督促異議申し立て書」を提出できます。

督促異議申し立て書とは、債権者側の主張に対して債務者側の意見を弁明・主張するためのものです。

つまり、支払督促受領後2週間以内に督促異議申し立て書を提出すれば、財産の差し押さえ手続きをいったん回避できる状態になります。

したがって、裁判所からの支払督促が届いたときには、速やかに督促異議申し立て書を提出するか、弁護士に相談をして債務整理などの方法を検討してもらいましょう。

「仮執行宣言付支払督促」が届いた

裁判所から特別送達された「支払督促」さえ無視してしまったという債務者もいるでしょう。

ただ、支払督促の受領から2週間以内に督促異議申し立て書を提出しなければ、「お金を払って欲しい」という債権者の希望が法的に確定した状態になります。

すると、いよいよ現実的に債権を回収するために、強制執行という手続きに進みます。ここで債務者の元に届くのが「仮執行宣言付支払督促」です。

仮執行宣言付支払督促が届いたときには2週間以内に異議申し立てをする

支払督促と同様に、仮執行宣言付支払督促が届いた場合にも、2週間以内なら異議申し立てをすることができます

逆に、異議申し立てをしなければ、債権者が差し押さえをできる状態になってしまいます。

したがって、なんとかして差し押さえを回避するなら、仮執行宣言付支払督促受領後2週間以内に異議申し立てを提出するか、弁護士の力を頼って債務整理に踏み出しましょう

少額訴訟を提起された

少額訴訟を提起された場合には、債務者の元に訴状が届きます

少額訴訟とは、60万円以下の支払いを請求する場合に利用できる簡易型の訴訟手続きのことで、原則として即日判決を得られるために、速やかな債権回収を希望する個人債権者が利用するケースが多いです。

少額訴訟を提起されたら答弁書などを提出しよう

少額訴訟を提起されても無視してしまうと、判決が確定して財産などが差し押さえられてしまいます。

強制執行を避けるためには、次の3つの方法が考えられます。

  • 答弁書を提出する
  • 裁判所指定の期日に出廷する
  • 通常訴訟移行申述書を提出する

答弁書とは、債務者側の意見や反論を裁判所に伝えるための書類です。答弁書の提出期限が記載されているので、請求内容に不満があるときにはかならず提出してください。

そして、訴状に指定されている口頭弁論期日には出廷してください。答弁書も提出しない、期日にも出廷しないままでは、擬制自白擬制自白とは、債務者側が出廷しないなど主張内容が不明な場合に、「債権者の主張通りの内容を自白したとみなす」制度運用のことです。によって債権者の言い分が全面的に認められた判決が下されます。

さらに、少額訴訟ではなく通常訴訟での審理を希望する場合には、通常訴訟移行申述書を提出することも可能です。

いずれにしても、裁判所からの訴状を無視すると不利な内容の判決が確定して財産が差し押さえられるので、少しでも不安がある場合には弁護士に相談をしてください。

通常訴訟を提起された

借金の事情次第では、通常訴訟を提起されて裁判所から訴状が届くケースもあります。

たとえば、借金額について双方の主張が異なる場合、借金の有無自体に争いがある場合など、債権者・債務者双方の主張をぶつけあう必要があるときに通常訴訟の手続きが取られます。

請求額が140万円以下なら簡易裁判所から、140万円を超えるときには地方裁判所から訴状が届きます。

通常訴訟を提起されたら速やかに弁護士に相談しよう

借金問題の場合、通常訴訟を提起されるケースのほとんどが当事者間で争いがあるパターンです。

つまり、債務者側としてもしっかりとした主張内容があるにもかかわらず、訴状に記載されている期日に出廷しなければ、少額訴訟の場合と同様に擬制自白によって債権者側の主張通りの判決内容が確定してしまいます。

もちろん、債務者自身で通常訴訟を遂行することも可能です。

しかし、特に相手が弁護士を雇っている場合には厳しい法的主張が展開される可能性が高いです。適切な主張ができなければ、勝てたはずの訴訟を落としてしまうリスクさえ生じかねません。

したがって、通常訴訟が提起されて訴状が郵送されたときには、速やかに弁護士に相談をして今後の訴訟対策を任せるか、借金問題を解決するために債務整理を依頼しましょう。

借金を放置したのに裁判所も無視すると財産が差し押さえられる

支払督促・少額訴訟・通常訴訟のいずれの方法で法的手続きが進行するとしても、借金問題を放置して裁判所からの通知・呼び出しも無視し続けてしまうと、最終的には債務者名義の給与・財産などが差し押さえられてしまいます

ただし、「差し押さえ」と聞くと、自宅から締め出される、銀行口座も何もかもが使えなくなるなどというイメージを抱く債務者も多いかもしれませんが、これは誤解です。

実際には差し押さえの対象になる財産・差し押さえの対象外になる財産がしっかり区別されているので、あくまでも債権回収に必要な範囲で強制執行が行われることになります。

しかし、債権者の借金総額や資産状況次第では、いろいろなデメリットが生じる可能性が高いです。

そこで、差し押さえの対象になる財産とリスクについて詳しく見ていきましょう。

給与は差し押さえ対象になる可能性が高い

給料債権は差し押さえの対象になる可能性が高いです。

ただし、給与全額が差し押さえの対象になるのではなく、次のように給与額によって上限が設定されています。

  • 手取り給与額が44万円以下:1/4までが差し押さえ対象
  • 手取り給与額が44万円を超える:33万円を超える部分が全額差し押さえ対象

(裁判所HP「差押可能な給料の範囲」)

つまり、給与を差し押さえられたとしても、いきなり今月の生活費が全額なくなるというわけではないのでご安心ください。

※給料が差し押さえられたときの影響については、「給料差し押さえは無視できる?差し押さえ通知が届いたらやるべきことや差し押さえの影響」で詳しく解説しています。あわせてご参考ください。

給与が差し押さえられると会社に借金がバレる

給与が差し押さえられると勤務先に借金滞納の事実や差し押さえられたことがバレてしまいます

なぜなら、給与の差し押さえは会社が手続きに巻き込まれるからです。

もちろん、給与が差し押さえられたことによって懲戒処分や解雇処分が下されることはありません

しかし、会社からの信用が低下することは避けられないので、事実上の悪影響が生じると考えられるでしょう。

債務者名義の財産は競売される

債務者名義の財産も差し押さえ対象です。財産が差し押さえられると競売で現金化され、債権が回収されます。

たとえば、債務者名義のマイホームや自動車、自宅にある娯楽品などは差し押さえの対象とされるので、場合によっては今までの生活基盤が失われることにもなりかねません。

当然ながら同居家族にも借金滞納の事実がバレるので、家族からの信用も低下するでしょう。

家族名義の財産は差し押さえの対象外

差し押さえの対象は「債務者本人名義の財産」だけなので、家族名義の財産は強制処分の対象外です。

たとえば、配偶者名義の自宅に妻である債務者が同居している一般的なケースでは、妻の借金について強制執行されたとしても旦那名義のマイホームが差し押さえの対象になることはありません。

他方で、家族名義の財産であったとしても、実質的には債務者自身の支出によって財物を購入していたといえる場合には差し押さえの対象になります。

たとえば、妻名義の自動車の購入資金を夫が出していた場合、夫の借金について強制執行が行われると、当該自動車は差し押さえられて競売にかけられます。

※差し押さえ対象になる不動産の範囲については、「自己破産すると破産者名義の家は没収!共有名義や土地・建物が別名義の場合も解説」が参考になります。あわせてご確認ください。

預貯金が差し押さえられると口座が凍結するリスクがある

銀行にある預貯金は差し押さえの対象です。債権者側は債務者の口座情報を取得できるので、預貯金を隠すことは不可能に近いです。

預貯金が差し押さえられるときは、口座残高から債権回収に必要な金額が振り替えられるだけなので、原則として銀行口座自体が凍結されるリスクはありません。

ただし、差し押さえ対象になった口座を開設している銀行との間でローン契約を締結している場合には、口座が凍結されるリスクが生じます。

なぜなら、当該口座が差し押さえられることが「期限の利益喪失「期限の利益を喪失する」とは、毎月の返済日まで支払いを待ってもらう権利を失うことです。分割払いは長期間に及ぶ支払い方法なので、債務者に対する信用が前提になければいけません。しかし、債務者に一定の事情が発生すると分割払いを認めるだけの信用が欠落すると考えられるので、残債を一括請求されることになります。事由」に該当するので、ローン残債を一括請求されるからです。

残高の一括請求に応じられなければその時点で銀行口座が凍結されるので、公共料金などの引き落としも不可になります。

日常生活に支障が生じますし、滞納リスクが高まることで借金問題がさらに深刻になるので、口座を差し押さえられる前に弁護士のアドバイスを求めましょう。

※銀行口座の差し押さえについては、「口座の差し押さえを回避するなら債務整理がおすすめ!差し押さえによる影響とは」を参考にしてください。

生活に必要な財産は差し押さえの対象外にできる

給与・財産などが広く差し押さえの対象になりますが、債務者に関連するすべての財産などが強制執行の対象になるわけではありません

なぜなら、借金放置のペナルティとして一定範囲で財産が差し押さえられるのは当然ですが、すべての財産を処分対象にしてしまうと債務者(及びその家族)の生活が立ち行かなくなるからです。

そこで、次に列挙するものは差し押さえ禁止という扱いがなされています。

これらの財産・債権は強制処分でも守られるので、最低限の生活は維持できます。

ただ、債務者自身ではどの財産が差し押さえの対象になるのかを判断するのは簡単ではありません。

無用な心配を避けるためには、速やかに弁護士に相談をして差し押さえを回避するための手段をとってもらうのが適切だと考えられるでしょう。

民事執行法131条柱書 次に掲げる動産は、差し押さえてはならない。
1号 債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
2号 債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
3号 標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭(66万円)
4号 主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物
5号 主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
6号 技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
7号 実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
8号 仏像、位牌はいその他礼拝又は祭祀しに直接供するため欠くことができない物
9号 債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
10号 債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
11号 債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
12号 発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
13号 債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
14号 建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品

引用元:民事執行法131条(差押禁止動産)

弁護士に債務整理を依頼すれば借金放置で裁判所を無視したペナルティを回避できる

借金を放置し続けて裁判所からの呼び出しを無視しても、弁護士に債務整理を依頼すれば強制処分による差し押さえ手続きを回避できます

なぜなら、債務整理は国が認めた合法の借金減免制度であり、差し押さえなどによって債権が回収される前である限りは「債務整理を利用した生活再建のチャンス」がすべての債務者に与えられるべきだと考えられるからです。

弁護士に債務整理を依頼すれば裁判所を無視したペナルティを回避できる

債務整理には、自己破産・個人再生・任意整理の3種類の手続きが用意されていますが、どの手続きを利用したとしても、借金を放置して裁判所も無視したペナルティを回避することができます。

ただ、次のように各債務整理手続きによって強制執行回避までの流れが異なるので、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

  • 自己破産(管財事件)なら訴訟を止められる
  • 自己破産(同時廃止事件)なら差し押さえを止められる
  • 個人再生なら差し押さえを止められる
  • 任意整理で裁判・差し押さえを止めるには弁護士の交渉力がポイント

自己破産(管財事件)なら訴訟を止められる

自己破産とは、債務者が抱えている借金返済義務を原則としてすべて帳消しにできる債務整理手続きです。

そのうち、管財事件とは、債務者が抱えている借金状況や経緯が複雑で、破産管財人の指揮のもと、慎重な手続きの進行を要する事件を指します。

債務者が自己破産を申し立てて管財事件として取り扱われることが決定した段階で訴訟手続きはストップ(中断)します。

したがって、訴訟自体が止まるので、財産などが差し押さえられる心配はありませんし、自己破産による免責許可決定が確定すれば借金返済生活からも完全に解放されることになります。

※管財事件と同時廃止事件の区別については、「自己破産の管財事件・少額管財事件・同時廃止事件とは?手続きの違いや決定基準について詳しく解説!」で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。

自己破産(同時廃止事件)なら差し押さえを止められる

自己破産の同時廃止事件とは、借金や債権者の状況がシンプルなので破産管財人を選出せずに簡素に手続きを進行できる事件類型のことです。

借金を放置していたせいで訴訟を提起された場合、同時廃止事件では訴訟手続きの進行を止めることはできません

しかし、仮に債権者の勝訴判決が出たとしても強制執行手続きに進むことが禁止されるので、財産などの処分を避けられます。

管財事件よりも免責許可決定までの流れが楽なので、スムーズに借金生活から抜け出せるでしょう。

※自己破産については、「借金をゼロにできる自己破産とは?必要以上に恐れず、正しい知識を身につけよう」で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。

個人再生なら差し押さえを止められる

個人再生とは、借金残債を大幅に減額して返済計画を作り直す債務整理手続きです。

自己破産のように借金返済義務が帳消しになることはないので、個人再生手続き終了後は約3年間をかけて完済を目指す必要がありますが、任意整理以上の借金減額効果を期待できるというメリットがあります。

債権者に訴訟を提起された後でも、個人再生を利用すれば強制執行への移行を止められます

したがって、財産などが差し押さえられることなく完済に向けた生活をリスタートできるでしょう。

※個人再生については、「借金を1/5に減額し住宅も残せる個人再生とは?メリット・デメリットや詳しい手続きについて解説」で詳しく解説しています。あわせてご参照ください。

任意整理で裁判・差し押さえを止めるには弁護士の交渉力がポイント

任意整理とは、債権者と直接交渉をして返済計画を作り直す債務整理手続きです。

任意整理後は利息が発生せずに元本残債だけを返済すればよくなるので、債務者の返済負担が大幅に減少します。

ただし、任意整理はあくまでも債権者・債務者間の合意のうえで成り立つ手続きです。

つまり、任意整理をスタートしたからといって、訴訟や強制執行が確実に止まるわけでない点に注意が必要です。

もっとも、交渉のプロである弁護士に任意整理を依頼すれば、債権者を上手に交渉のテーブルに引き出すことができます

たとえば、「任意整理の交渉に応じてくれないなら個人再生や自己破産に踏み切る」などの駆け引きを利用して、債務者に有利な和解内容を導くことも可能です。

したがって、任意整理で裁判・差し押さえ手続きを回避するためには、債務整理の実績がある弁護士に依頼をして速やかに交渉を進めてもらいましょう。

※任意整理については、「任意整理で月返済額を約1/2に!財産を残せて家族にバレずに手続きできる」で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。

弁護士なら債務者の生活再建を考えて債務整理手続きを選んでくれる

このように、自己破産・個人再生・任意整理のいずれの道を選んでも訴訟や差し押さえを回避できる可能性が高いわけですが、同時に考えなければいけないのが、「どの手続きを選択して生活再建を目指すのか」という点です。

なぜなら、債務整理は差し押さえなどを回避できるというメリットがありますが、債務整理を利用する一番の目的は「借金地獄から抜け出して生活再建を目指すこと」だからです。

ただ、自己破産なら借金返済義務が帳消しになる一方で、個人再生・任意整理では返済計画を作り直せるものの、返済義務は残ります。

また、任意整理には大きなデメリットはない一方で、自己破産なら財産の処分、個人再生なら資格要件が厳しいなどのデメリットを受け入れなければいけません。

このように、各債務整理手続きにはメリット・デメリットがある以上、どのような形での生活再建を目指すのが適切かを判断する必要が生まれます。

法律の素人である債務者にこの判断は難しいでしょう。したがって、債務整理の実績が豊富な弁護士に依頼をして、どの手続きを選べばできるだけリスクを軽減しながら生活を立て直せるのかを検討してもらうことを強くおすすめします。

お金を支払えなくても借金放置・裁判所も無視ではなくすぐに対策をとるのが大切

借金放置が続いて裁判所からの通知が届いたとしても債務整理を利用すれば強制執行を回避できます。

ただ、生活再建の可能性を考えたとき、わざわざ裁判所からの通知が届くまで債務整理を待つ必要はありません

そもそも、借金の返済が難しい状況に置かれているのなら、今すぐにでも弁護士に現実的な対応策を提案してもらえば早期の解決に繋がるはずです。

したがって、「取り立てが怖い」という不安な気持ちに打ち勝って、速やかに弁護士の力を頼るようにしてください。

借金を滞納してもすぐに対応すれば遅延損害金の発生を防げる

弁護士に債務整理を依頼するのが早いほど、遅延損害金の負担を軽減できます。

遅延損害金とは、滞納日数に応じて日毎に発生するペナルティのことです。

家計状況がひっ迫すると返済期日までに支払いができないこともあるでしょう。

しかし、返済期日の翌日から遅延損害金が発生するので、返済額に遅延損害金を足した金額を支払わなければ延滞が解消されないという厳しい状態に追い込まれてしまいます。

借金放置による遅延損害金のペナルティが重くなるほど、生活再建のハードルが高くなります。

したがって、返済継続が難しくなった段階で、できるだけ早期に弁護士の力を借りましょう。

※遅延損害金については、「遅延損害金は借金延滞のペナルティ!請求されたら一刻も早く返済に向けて対処しよう」で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

借金を滞納しても債権者に連絡をすれば一定の猶予が与えられる

借金を滞納したときは、放置をせずに債権者にすぐに連絡を入れるのがポイントです。

なぜなら、電話や郵便物の取り立てを無視すると債権者からの印象が悪くなるので、返済計画の交渉が難しくなる可能性が高いからです。

たとえば返済継続が難しくなって任意整理の利用を検討したとき、債権者から一応の信頼があれば交渉にも応じてくれるでしょう。

しかし、借金を滞納するにあたって一切連絡を無視するような債務者に対しては、そもそも任意整理の交渉に応じてくれないリスクも生まれます。

これでは、任意整理による生活再建という選択肢が奪われてしまいかねません

したがって、滞納をしているので気まずいかもしれませんが、延滞をするときにはかならず債権者に連絡をいれて真摯な対応を心がけましょう。

借金を滞納しても延滞を解消すればブラックリスト・一括請求を防げる

借金を滞納したとしても、すぐに延滞状況を解消すればブラックリストへの登録借金の滞納が2~3ヵ月続くと信用情報機関に事故情報が登録されます。この状態を「ブラックリスト」と呼びます。ブラックリストに登録されると、クレジットカードが使用不可になったり新規の借入れができなくなるなど、日常生活にいろいろな支障が生じます。残債の一括請求延滞が2~3ヵ月続いた段階で、債権者側から借金残債を一括請求されます。期限の利益を喪失したと扱われるのが原因です。残債を一括請求されると法的措置に進む可能性がぐっと高まったと考えられるので、債務者側としては「残債の一括請求をされる前に対策をとること」が重要となります。・訴訟提起などを防ぐことができます。

たとえば、出費を節約する・不用品を処分して返済資金を集める・家族や親族に融資を求めるなどの工夫をすれば延滞状況はすぐにでも解消できることもあるはずです。

財産などの強制執行という最大のペナルティを回避するために、できるだけ早期の段階で延滞状況の解消を目指しましょう。また、どうしても延滞を解消できないのなら、速やかに弁護士の力を借りて債務整理を実践してください。

借金放置でも消滅時効を援用できる可能性は低い

借金を放置し続けていると、最後に返済をした日から5年以上が経過しているというケースもあるはずです。

最終返済日から5年が経過しているのなら、消滅時効を援用すれば借金を支払う必要がなくなる民法166条)ので、債務整理を利用しなくても借金生活から逃れられるというメリットが得られます。

ただし、貸金業者などからの借金について消滅時効を援用するには、次の2点に留意する必要があります。

  • ①貸金業者のようなプロの金融機関が5年以上借金を放置することは考えにくい
  • ②消滅時効の中断事由がないように気を付ける

そもそも、貸金業者のようなプロが貸金を5年以上放置することは考えにくいので、ほとんどのケースで5年以内に支払督促などの法的措置をとられるのが一般的です。

また、仮に5年以上が経過している場合でも、債務者側から借金を返済したり、借金の存在を認めるような行為(債務の承認)をしたりすると消滅時効の完成がなかったことになります

したがって、借金をしたのに長期間が経過した状態になっているのなら、弁護士に相談をして消滅時効の援用ができるかを確認してもらうのがおすすめです。

※借金の消滅時効援用については、「借金は時効援用で払わなくて済む!時効成立の条件と時効失敗した時の債務整理について3つの方法を解説します」で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

借金を放置して裁判所からの連絡も無視したときのQ&A

借金の滞納を無視していると裁判所から支払督促が届きました。無視するとどうなりますか?

裁判所からの「支払督促」は、債権者が法的措置によって債権の回収に出たことを表します。これを無視すると債権者が強制執行できるようになるので、債務者名義の財産や給与が差し押さえられてしまいます。

裁判所を無視したまま強制執行されるとどんなデメリットがありますか?

たとえば、給与が差し押さえられると会社に借金の事実・差し押さえされたことがバレます。信用がなくなるので会社に居づらくなるでしょう。また、自宅などの財産が競売にかけられると今までの生活拠点を失うことになります。家族にもバレて生活にも支障が生じるので、生活再建が難しくなるでしょう。

支払督促を受け取ったときにはどのような対処法をとるべきですか?

支払督促を放置したままでは強制執行という未来しかないので、債務者側に主張すべきことがあるのなら2週間以内に異議申し立て書を提出してください。ただ、明らかに返済をしていない債務者自身に問題があることがはっきりしており、今後の返済可能性もない状況なら、すぐに弁護士に相談をして債務整理に踏み切ってもらいましょう。なぜなら、債務整理を利用すれば強制執行を回避できるからです。

まとめ

借金を放置して裁判所を無視すると、やがては財産・給与などが差し押さえられて生活に支障が生じることになります。

滞納をしている後ろめたさから債権者・裁判所の連絡に応じにくい気持ちが芽生えるのはどの債務者も同じです。

しかし、だからといって放置を続けてしまうと、自分自身に降りかかるペナルティが大きくなるだけです。

したがって、支払督促や訴訟を提起される前に、返済継続が難しくなった段階で弁護士に債務整理を検討してもらいましょう

弁護士が提案する債務整理なら債務者にとって生活再建をしやすい環境が整うはずです。

借金問題は相談料無料で対応してくれる弁護士も多いので、できるだけ早期に債務整理の実績がある弁護士に依頼をしてください。

借金問題の関連記事
フリーターが返済困難な借金を完済する方法!弁護士に債務整理を依頼するべき状況と準備について解説

フリーターが返済困難な借金を完済する方法!弁護士に債務整理を依頼するべき状況と準備について解説

現在フリーターで借金を抱えてしまっている人は、返済に対する不安がとても大きいかと思います。 まず、誰にも頼らずに借金を返済しようと頑張ることは決して悪いことではありません。 しかし、無理な返済によって失う自分自身の時間や生活のことを今一度考[…]