家族や会社にバレずに債務整理をするための方法は任意整理と個人再生!バレないためのポイントや債務整理後の注意点も解説

借金の返済に困っていて債務整理を考えています。家族にバレると離婚になる可能性もあるので、バレたくはありません。どうすればいいのでしょうか?


バレずに債務整理をするなら任意整理と個人再生しかありません。任意整理のほうがバレにくいうえにデメリットも少ないため、おすすめの方法です。
有難うございます。任意整理を検討してみます。他に注意をするべきポイントはありますか?


バレずに債務整理をするためには、弁護士の協力が必要不可欠になります。また債務整理後もバレないようにデビットカードを利用するなど、注意して行動することが必要です。
借金の返済に困って、家族にバレずに債務整理をしたいという人は少なくありません。上記の相談者が懸念しているように、借金や債務整理をした事がバレたことで離婚に至るなど、家や会社での立場が無くなってしまうことが容易に想像できるためです。
ではバレずに債務整理をすることは可能なのでしょうか?
結論から述べると可能です。ただし、任意整理と個人再生の場合に限ります。自己破産の手続きは非常にバレる可能性が高いため、避けるべきです。
また自己破産ほどではありませんが、個人再生も任意整理よりはバレるリスクが高くなります。そのため支払い能力がある場合は、任意整理を選択するのがおすすめです。バレにくいだけでなく比較的デメリットも少なめなので、債務整理後の生活の建て直しがしやすいメリットもあります。
一方で支払い能力が無いまたは乏しい場合は、個人再生がおすすめです。個人再生なら大幅に借金を減額することが可能なうえ、十分に注意すれば隠し続けることも出来ます。ただしその分、任意整理と比較するとデメリットが大きくなるので、注意が必要です。
この記事では上記で述べたバレずに債務整理する方法やバレないために注意すべき点について、さらに詳しく解説していきます。バレないように債務整理をする際の参考にしてみてください。
最後に債務整理を効果的且つ効率的に行うためには、弁護士への依頼が必要不可欠です。バレない確率を高めることも出来るため、弁護士への依頼を検討してみてください。

- バレずに債務整理を行うなら任意整理か個人再生を選択する
- 任意整理はバレにくいうえに他の債務整理よりもデメリットが少ない
- 個人再生は任意整理よりもバレやすく、デメリットも多いが借金を大幅に減額できる
- 自己破産は隠し続けることはできない
- バレずに債務整理をするためには弁護士の協力が必要不可欠
- 債務整理後も滞納やデビットカードを利用するなどバレないために注意するべきポイントがある
- 家族にバレずに債務整理をする方法
- 任意整理が最もバレにくい理由
- 任意整理は信用情報機関に登録されることや交渉が失敗すると任意整理できないなどのデメリットがある
- 個人再生はバレずに行うことができるがバレる可能性が任意整理よりも高い
- 個人再生をバレないようにするための注意点
- 個人再生は信用情報機関に登録されることや一定以上の資産を持てないなどのデメリットがある
- 自己破産は家族にバレないように行うことはできない
- 任意整理や個人再生をバレないようにするためには弁護士の協力が必要
- バレないために債務整理後も気をつけるポイント
- 再び滞納をしない
- デビットカードを利用する
- 信用情報機関の登録解除後に同じ金融機関から借り入れしない
- 返済の振込み履歴によりバレる可能性があるため見られないようにする
- バレずに債務整理をおこなうなら弁護士に相談する
- まとめ
家族にバレずに債務整理をする方法
家族や会社にバレにくい債務整理の手続きは、任意整理と個人再生です。ただし個人再生は任意整理よりもバレる可能性が高いため、支払い能力があるのであれば任意整理をおすすめします。
とはいえ任意整理の手続きでも100%バレないわけではないので注意が必要です。例えば家族と同居している場合は一緒に生活しているため、ちょっとした油断からバレてしまうことがあります。
任意整理が最もバレにくい理由
任意整理が最もバレにくい理由は以下の3つです。
- 自己破産や個人再生と違って裁判所の手続きを利用しない
- 財産を手放す必要がないため財産についての調査がない
- 個人再生や自己破産と違って官報に記載されない
それぞれの理由について詳しく解説します。
自己破産や個人再生と違って裁判所の手続きを利用しない
任意整理は貸金業者と利息カットや返済額を減らす交渉をする手続きのため、裁判所の手続きを利用しません。
そのため裁判所から通知が来ることもなく、バレにくいです。
さらに万全を求めるなら、弁護士に依頼すると業者と弁護士の間で手続きが進むため、自分が関与する箇所がより少なくなるのでバレにくくなります。
ただし弁護士からの書類の送付や電話などによってバレる可能性があるので、弁護士には事前に配慮するように伝えることが重要です。
財産の手放す必要がないため財産についての調査がない
任意整理は前述のとおり利息カットや返済額を減らす方法です。そのため自己破産のように家や預貯金、生命保険といった財産を手放す必要も、個人再生のように財産の調査もありません。そのため配偶者の給与明細書や源泉徴収票などの提出も必要なく、他の債務整理の方法よりも怪しまれにくいです。
任意整理は個人再生や自己破産と違って官報に記載されない
任意整理は他の債務整理の方法と違って官報に記載されません。
官報とは、国が発行している破産や相続などの裁判の内容や法律の制定、改正が掲載される新聞のようなもののことです。国立印刷局が行政機関の休日以外、毎日発行しています。インターネットで簡単に調べることができるため、掲載されると誰でも知ることが可能です。
任意整理はこの官報に載らないため、調べても任意整理を行ったことがバレることはありません。
任意整理は信用情報機関に登録されることや交渉が失敗すると任意整理できないなどのデメリットがある
任意整理は債務整理の中で最もバレにくい方法ですが、デメリットもあります。任意生理のデメリットは、大きく分けて2つです。
1つ目のデメリットは、信用情報機関に5年間登録されることです。登録されるとクレジットカードや住宅ローン、カードローンなどの審査が通りません。そのためクレジットカードを持つことや住宅ローンを組んで家を購入することが出来なくなります。
2つ目のデメリットは、債権者が交渉内容を受け入れないと任意整理できないことです。
しかし返済が全額免除される自己破産や返済額が大幅に免除される個人再生よりも、元金が返済される任意整理のほうが債権者にとってもメリットが大きいため、債権者が交渉に応じないことは滅多にありません。よほど無茶な返済条件を債権者に提示したり、返済能力がないのに任意整理をしようとしていない限りは、交渉に応じてくれる可能性が高いです。
任意整理のメリット・デメリットについては以下の記事を参考にしてみてください。
個人再生はバレずに行うことができるがバレる可能性が任意整理よりも高い
個人再生が任意整理よりもバレる可能性が高い理由は以下の3つです。
- 再生委員との面接が平日にあるため、勤務先を休むか早退する必要がある
- 家計全体の収入を提示する必要があるため、配偶者の給与明細を提出しなければならない
- 官報に記載されるため、調べられるとバレてしまう
上記のように家族や会社に対して怪しまれる行動をしないといけないため、任意整理と比べてバレる可能性は高くなります。
そのため怪しまれないように、何らかの言い訳を考えておくことが重要です。
個人再生をバレないようにするための注意点
個人再生をした際に、家族にバレないようにするための注意点は以下の2つです。
- 給与明細や預金通帳を借りる言い訳を考える必要がある
- 通帳のコピーが給与明細に代えられる可能性があるので通帳のコピーを提出する
それぞれについて解説します。
給与明細や預金通帳を借りる言い訳を考える必要がある
個人再生は配偶者の給与明細や預金通帳のコピーを提出するように求められるため、借りる言い訳を考えておく必要があります。借りるときに、だだ「貸してほしい」と伝えるだけでは、不信感を持たれて当然です。
ではどういった言い訳が良いのでしょうか?
例えば給与明細を借りる場合は、「家の全体の収入がどれくらいあるか知りたい」、「お互いの給与を把握しておこう」などの言い訳が使えます。
一方で預金通帳を借りる場合は、どんな言い訳をしても怪しまれる可能性が高いです。そのためこっそりコピーを取るなどの強行策が必要になります。
配偶者名義の通帳に給与が振り込まれている場合は通帳のコピーが給与明細に代えられる可能性がある
配偶者名義の通帳に給与が振り込まれている場合は、通帳のコピーを提出することで給与明細を提出しなくても良いケースがあります。ただし給与明細を求めてくる裁判所も少なくないため、確認が必要です。確認は自身の住所のある所轄の裁判所で出来ます。
個人再生は信用情報機関に登録されることや一定以上の資産を持てないなどのデメリットがある
個人再生を実施すると信用情報機関に5〜10年登録されることや、「精算価値保障の原則」により一定以上の資産がある場合は返済に当てなくてはいけないといったデメリットがあります。
「精算価値保障の原則」とは、借金よりも資産が下回った場合は、一部の資産を除いてすべて弁済にあてなければならないと民事再生法により定められたものです。
このように個人再生は、任意整理よりも大きなデメリットがあります。しかし大幅に債務を減少させられることは、任意整理にはないメリットです。
個人再生のメリット・デメリットについては以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:借金を1/5に減額し住宅も残せる個人再生とは?メリット・デメリットや詳しい手続きについて解説
自己破産は家族にバレないように行うことはできない
自己破産を家族にバレないように行うことはほぼ不可能だといえます。自己破産をすると一定以上の価値のある財産はすべて処分されるためです。
例えば持ち家の場合は、自宅が差し押さえられます。当然家から退去する必要があるため、その過程で家族や周囲に知られることは避けられません。
他にも裁判所に出頭する必要があることや、配偶者の収入証明書や職場が発行する退職金証明書が必要であることなど、隠しきれない理由は数多いです。
したがって自己破産の手続きをする場合は、隠しておくことを諦めて、事前に家族と相談することをおすすめします。
自己破産で必要な書類や手続きの流れなどについては以下の記事を参考にしてください。
任意整理や個人再生をバレないようにするためには弁護士の協力が必要
バレないように任意
整理や個人再生をするためには、弁護士の協力が必要不可欠になります。
弁護士に依頼することで貸金業者などが直接連絡してくることがなくなるうえに、書類の作成と必要な手続きも行ってくれるためです。
バレるとしたら弁護士との連絡ですが、あらかじめ弁護士に「家族に隠して債務整理をしたい」と伝えると、郵便物の宛先の変更や郵便局留めに変更し、電話を個人携帯に連絡するようにしてくれます。さらにバレないための方法についてアドバイスをくれるので、家族にバレたくない方は、弁護士に依頼するのがおすすめです。
バレないために債務整理後も気をつけるポイント
債務整理後も家族にバレないためには、以下のポイントに気をつける必要があります。
- 再び滞納をしない
- デビットカードを利用する
- 信用情報機関の登録解除後に同じ金融機関から借り入れしない
- 返済の振込み履歴によってバレる可能性があるため見られないようにする
それぞれについて詳しく説明します。
再び滞納をしない
任意整理や個人再生といった債務整理を実施したあとに再び滞納してしまうと、借金の残額を一括請求されたり強制執行をされる可能性があります。こういった事態になると、家族に債務整理をしたことがバレてしまいトラブルになる可能性が高いです。
そのためバレないためにも、返済計画をたてて滞納しないように気をつけてください。
デビットカードを利用する
債務整理をするとクレジットカードが利用できなくなるため、家族に怪しまれる可能性があります。しかしデビットカードの利用で誤魔化せることが多いです。
デビットカードはカードの支払いと同時に自身の銀行口座から引き落としがされるため、作成に審査が必要ありません。そのため信用情報機関に登録されていても、銀行口座にお金さえ入っていれば利用できます。
一見クレジットカードと似ているため、普通に利用しているだけではクレジットカードではないと気づかれにくいです。またデビットカードだとバレたとしても「使い過ぎるのを防ぐために、デビットカードにした」などの言い訳もできます。
クレジットカードが利用できずに怪しまれないためにも、デビットカードの作成は忘れないようにしてください。
信用情報機関の登録解除後に同じ金融機関から借り入れしない
債務整理をしてから登録が解除される期間を経過して信用情報機関の登録解除がされたとしても、同じ金融機関や消費者金融に申し込みをするのは避けることをおすすめします。
ほとんどの金融機関では「社内ブラック」として過去の事故情報が残しており、審査に落ちる可能性が高いためです。
当然審査に落ちると怪しまれてしまいます。審査に落ちたことで家族に怪しまれないためにも、同じ金融機関や業者に申し込みをしないようにしてください。
返済の振込み履歴によりバレる可能性があるため見られないようにする
返済の振込み履歴によりバレる可能性があるため、通帳を見られないように注意する必要があります。任意整理や個人再生のように債務整理後も返済する必要がある場合は、毎月の返済金振り込みが履歴として残ってしまうためです。
こういった事態を防ぐために、ATMから返済できる場合はATMを利用して返済するようにしてください。
また振り込みが必要な場合は、ネットバンクなどを利用して通帳がない銀行を利用するのも対処法として有効です。
バレずに債務整理をおこなうなら弁護士に相談する
債務整理は手続きが複雑なため、素人が一人で行うことはほぼ不可能です。そのため弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士に依頼することで、効率的に債務整理出来るだけでなく、隠し通すことも容易になります。債務整理をしたことが家族や会社などにバレたくない人は、必ず弁護士に相談するようにしてください。
まとめ
家族にバレずに借金を債務整理したいなら、任意整理をおすすめします。任意整理は他の債務整理の手続きと比較するとバレにくいうえにデメリットが少ないためです。
とはいえ返済能力が乏しい場合など任意整理で解決できない場合もあります。そういったケースは、家族に債務整理を隠せる可能性がある個人再生を検討してみてください。個人再生の手続きをすることで、大幅に借金を減額することが可能です。
ただし借金や債務整理をしたことがバレないようにためには、債務整理後も滞納をしないことやデビットカードを利用するなど注意すべきことは沢山あります。
そのためこの記事では、任意整理と個人再生がバレないためのポイントや債務整理後の対処法まで詳しく解説してきました。バレずに債務整理をする方法を探している方は、この記事を参考にしてみてください。
また債務整理のバレずに手続きするには、専門家が在籍している法律事務所に相談することがおすすめです。法律のプロである弁護士に相談することでバレる可能性を低くできるため、安心して任せることができます。

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