債務整理のプール金は返済の予行テスト!プール金支払中は返済を止められる

現在、任意整理を検討中なのですが、知人から法律事務所に依頼するとプール金が必要になると聞いて悩んでいます。借金返済で首が回らないのに、このうえプール金の支払いなんてできません。どうしたらよいのでしょう?

法律事務所に依頼すると、以降の債権者への返済は一時的にストップできます。プール金は債権者への返済が再開するまでに法律事務所へ毎月支払う積立金のことなので、借金返済と支払いが被ることはありません。

そういうことなのですね。借金返済をストップしてもらえると聞いて安心しました。でも、そもそもなぜプール金が必要なのですか?

プール金を積み立てる理由は、主に「債権者への返済の予行テスト」「急な出費への備え」「費用の支払い」の3つです。プール金は債務整理手続きにおいて重要な役割を持っており、決して理由なく請求されることはないので安心してください。少しでも不安があれば、依頼前に代理人の弁護士(司法書士)に確認するとよいでしょう。

法律事務所に債務整理を依頼すると、プール金の支払いを求められることがあります。

債務整理手続きにおけるプール金とは「法律事務所に毎月払う積立金のこと」です。

「借金の返済もあるのに、そのうえプール金まで払えない・・・」と依頼後すぐにプール金の支払いが始まることを不安に思う人もいるでしょう。

しかし、代理人の弁護士(司法書士)が間に入ることで、プール金の積立中は債権者への返済を一時的にストップできます。

そのため、借金返済とプール金の積立が被ることは基本的にありません。

また、月々の積立額は手続き後に債権者へ返済する金額を基準に決めるのが一般的で、返済の予行テストと費用の分割払いを兼ねている場合がほとんどです。

このように、プール金は債務整理手続きをするうえで重要な役割を持ち、理由なく請求されることはありません。

プール金のことで不安になったら、まずは無料相談を利用して法律事務所に直接尋ねてみるとよいでしょう。

当サイトでも無料相談を受け付けている弁護士事務所を紹介しているので、ぜひご活用ください。

この記事でわかること
  • 債務整理のプール金とは、法律事務所に毎月払う積立金のこと。
  • プール金の初回支払期日は契約日から1ヶ月以内が一般的。
  • 借金返済とプール金積立が被ることはない。

債務整理のプール金とは法律事務所に毎月払う積立金のこと

プール金とは、代理人の弁護士(司法書士)との契約後、法律事務所に毎月支払う積立金のことをいい、預り金と呼ぶ場合もあります

「どのような場合にプール金の支払いを求められるのか?」

次の項目から詳しくお伝えします。

任意整理と個人再生はプール金が必要な場合が多い

債務整理にはいくつか種類がありますが、任意整理か個人再生を依頼する場合はプール金の支払いを求められることが多いです。

任意整理は任意の交渉ごとのため、弁護士や司法書士との契約時に予想した毎月の返済額で和解に応じてもらえるとは限りません。

また、個人再生の場合は、裁判所の運用などによって手続き中にまとまった金額を支払う必要が出てくる場合もあります。

債権者や裁判所の求めに応じて必要な金額を支払えないと、債務整理ができなくなる恐れもあります。

プール金はそうしたリスクを少しでも軽減するために、重要な役割を持っているのです。

なぜ債務整理の際にプール金を積み立てるのか?

前の項目では、債務整理の際に積み立てるプール金には重要な役割があるとお伝えしました。

具体的には、プール金を積み立てる理由は主に以下の3つです。

  • 債務者が返済計画どおりに支払えるかテストするため
  • 初回返済額が大きい場合など急な出費に備えるため
  • 弁護士(司法書士)への費用を支払うため

次の項目から、それぞれの理由について詳しくお伝えします。

債務者が返済計画どおりに支払えるかテストするため

任意整理の和解交渉に応じてもらうには、約束した返済計画どおりに支払えることを証明し、債権者に納得してもらう必要があります。

そのため手続き開始前に、法律事務所では債務者の収支を聞き取り無理のない返済計画を立てますが、実際に積立をした実績がある方が信用を得やすいのはいうまでもありません。

また、個人再生の場合は、再生計画どおり支払える家計状況だと、裁判所に書類を提出して証明しますが、書類提出とは別に申立て後すぐ履行テストをおこなうのが一般的です。

履行テストとは・・・再生計画が認可された場合に支払う予定の金額を、一定期間(基本6ヶ月)裁判所から指定された口座へ毎月支払うテストのこと。

履行テストの支払いを確実にできないと、再生計画どおりに返済するのは困難と判断され、再生計画が認可されない可能性が非常に高くなります。

このように、債権者や裁判所に和解案や再生計画を認めてもらうためには、実際に返済計画どおり月々積立をして支払能力があることを証明する必要があります。

プール金の積立は、法律事務所が債務者の支払能力を確認するための予行テストなのです。

初回返済額が大きい場合など急な出費に備えるため

個人再生の場合、裁判所の運用によっては初回返済額を3ヶ月分請求されることがあります。

また、任意整理でも初回に頭金として多く請求されることがありますし、和解交渉を有利に進めるために代理人の弁護士(司法書士)から申し出ることもあります。

そうでなくとも、任意整理や個人再生は3~5年の長期計画で返済していくため、返済の途中で冠婚葬祭など予測できない出費が生じる可能性もあります。

このように、急な出費があった場合もプール金を利用できれば、返済が滞って債権者から一括請求を受けたり、再生計画が取消され圧縮された借金が元の金額に戻る事態を避けられます。

弁護士(司法書士)への費用を支払うため

債務整理を弁護士(司法書士)に依頼するには、費用の支払いが必要になります。

しかし、債務整理を依頼するほとんどの人が、依頼後すぐにまとまった金額を用意して費用の支払いをするのが困難です。

そのため、月々少額で積立をしながら分割で費用を支払えるように、プール金を設定している法律事務所が多いのです。

事務所の方針によってはプール金不要の場合もある

依頼する法律事務所によっては、プール金の積立が必要ない場合もあります。

しかし、法律事務所からプール金の積立を指示されなかったとしても、返済が滞った場合に債権者が待ってくれるわけではありません。

そのため、自分で積立をして急な出費に備えておくのがおすすめです。

プール金の積立が必要かどうかは、依頼前の面談などで法律事務所に確認するとよいでしょう。

債務整理のプール金はいつ・いくら払うのか?

前の項目では「なぜ債務整理の際にプール金を積み立てる必要があるのか?」について紹介しました。

債務整理においてプール金が重要なのは分かったけど、実際にちゃんとプール金を払っていけるのか、まだイメージできないという人もいるでしょう。

そのような不安がある人のために、次の項目から「プール金は具体的にいつ・いくら払うのか?」について詳しくお伝えしますので、参考にしてください。

毎月期日までに法律事務所の口座に振り込むのが一般的

プール金は、毎月決められた期日までに指定された法律事務所の口座に振り込むという形で支払うのが一般的です。

期日や振込先口座などの情報は、契約書に記載されていたり、契約の際に別途書面で渡される場合もあります。

もし期日や振込先口座などの情報が分からなくなったら、法律事務所に電話で問い合わせれば教えてもらえます。

事務所によっては土日祝日は電話がつながらず、振込先口座が分からないために支払いが期日に間に合わないと、手続きが止まってしまう可能性もあります。

振込先口座などが分からない時は、期日に余裕をもって確認するようにしましょう。

初回期日は契約日から1ヶ月以内が一般的

毎月の支払期日は、初回期日を基準に毎月同じ日に設定するのが通常です。

例えば、初回期日が2020年1月29日だった場合、以降の支払期日は毎月29日となります。

初回期日は代理人の弁護士(司法書士)と契約時の面談で決定することが多く、基本的に契約日から1ヶ月以内の日付に設定します。

プール金の積立が遅れると、それだけ債権者へ返済を再開するのが遅くなり、痺れを切らした債権者に訴訟を起こされるリスクがあるからです。

訴訟を起こされると給料や銀行口座などを差し押さえられる恐れがあるので、代理人の弁護士(司法書士)と決めた支払期日は確実に守るようにしましょう

月々の積立額は手続き後に毎月返済する金額を基準にする

前述したように、プール金の積立は債務者が返済計画どおりに支払えるかを確認するためのテストでもあります。

そのため、月々いくらでプール金を積み立てるかは「手続き後に債権者へ月いくらで返済していくことになりそうか?」を基準に決定するのが一般的です。

「今月は既に債権者への支払いを済ませてしまったので、プール金を支払う余裕がない」という人もいるでしょう。

その場合、事務所によっては代理人の弁護士(司法書士)の裁量で、初回金額のみ低く設定するなどの対応をしてくれる場合もあります。

支払いについて不安があれば、遠慮せず代理人の弁護士(司法書士)に相談しましょう。

費用の早期積立が必要な場合はプール金の積立額が上がることもある

月々の積立金額は手続き後の返済額を基準にするとお伝えしましたが、中には例外もあります。

例えば「債務整理依頼時点で既にどこかの債権者から訴訟を起こされている場合」などは、一刻も早く債権者と和解し返済を再開する必要があります。

しかし、債権者へ返済しながら弁護士(司法書士)への費用を払うのは債務者に大きな負担となるため、返済再開前に費用の支払いを完了させなければなりません。

そのため、前倒しで費用を積み立てるために、プール金の積立額が上がることがあるのです。

借金返済とプール金積立が被ることはない

「借金の返済があるのに、そのうえ毎月プール金を支払うなんてとても無理・・・」と思う人もいるかもしれませんが、その点は心配ありません。

債務整理を依頼すると、代理人の弁護士(司法書士)から各債権者に受任通知が送られます。

受任通知を受け取った債権者は、債務者に直接借金の取り立てをしてはならないと法律で定められているので、一時的に債権者への返済をストップできます。

そのため、借金の返済がなくなって今まで返済に回していたお金をプール金の積立に回せるようになり、プール金の積立が可能になるのです。

債務整理のプール金は返金されるのか?

積み立てたプール金には、急な出費に備えるための一時預り金という意味もあるため「プール金が返金されることはあるのか?」と気になる人もいるでしょう。

次の項目から「債務整理のプール金は返金されるのか?」について詳しくお伝えします。

プール金は債権者への返済に充てられ原則返金されない

特に問題なく債務整理手続きが完了した場合、弁護士(司法書士)への費用を差し引きして余ったプール金は、債務者に返金されるか、債権者への返済に充てられます。

どちらになるかは依頼した法律事務所の方針によりますが、返金せず債権者への返済に充てるケースが多いです。

返金されたとしても債権者へ返済しなければならないことに変わりはありませんが、気になる人は依頼する法律事務所にプール金の扱いについて問い合わせるとよいでしょう。

プール金が返金される可能性があるケース

債務整理手続き中に何らかの理由で手続きを中断する場合は、プール金が返ってくる可能性があります。

ただし、既に支払った分のうちどれくらいの金額が返ってくるかは、手続きの進行状況や法律事務所の運用によって違うため、契約時に詳細を確認するとよいでしょう。

債務整理を途中でキャンセルした場合

債務整理手続きを途中でキャンセルした場合、すでに支払ったプール金の一部が返ってくる可能性があります。

ただし、弁護士(司法書士)への費用は主に着手金と報酬金に分かれており、着手金にあたる金額については返金されない可能性が高いです。

もし途中で手続きをキャンセルしたくなったら、早めに代理人の弁護士(司法書士)に相談することです。

法律事務所が業務停止になった場合

依頼先の法律事務所が業務停止になった場合は、プール金が返金される可能性が高いです。

ただし、業務停止の手続きや他の依頼者からの問い合わせが集中することもあり、業務停止となった直後の法律事務所では混乱が起きている可能性があります。

そのため、法律事務所が業務停止となってから返金手続きが開始されるまでには、時間がかかると思っておいた方がよいでしょう。

債務整理のプール金を払えないとどうなるのか?

債務整理において重要な役割を持つプール金ですが、もしプール金を払えなくなった場合、どうなるのでしょうか?

次の項目から、プール金を払えなくなった時どうなるのかや、考えられるリスクについて詳しくお伝えします。

代理人の弁護士(司法書士)に辞任される

前述したとおり、プール金を積み立てる理由の一つは代理人の弁護士(司法書士)への費用を支払うためです。

そのため「プール金が払えない=費用を払えない」として、代理人の弁護士(司法書士)に辞任(委任契約を解除)されることがあります。

一般的には「プール金の支払いが2ヶ月滞った場合、辞任する」と委任契約書で定めている法律事務所が多いです。

しかし、延滞前に法律事務所に連絡し、延滞理由などを説明して依頼継続の意思があることを伝えていれば、柔軟に対応してくれるところも多いです。

別の債務整理手続きをすすめられる

前述したとおり、プール金の支払いを延滞しても、きちんと連絡していれば親身になって対応してくれる法律事務所がほとんどです。

とはいえ、債権者を待たせている以上、法律事務所も何ヶ月も支払いを先延ばしにするわけにはいきません。

そのため、今後長期にわたりプール金を支払うのが困難と判断されてしまうと、別の債務整理手続きへ方針変更するようすすめられる可能性が高いです。

例えば、最初は任意整理で手続きを進めていた人がプール金を払えなくなった場合、個人再生に方針変更すれば月々の積立額を大幅に減らせる可能性があります。

ただし、個人再生の場合は初回返済額が大きい場合などに備えてプール金でまとまった金額を用意しておく必要があります。

また、履行テストで支払いを確実にできないと手続きができなくなる場合もあります。

そのため、個人再生でもプール金の積立が難しい場合は、自己破産への方針変更をすすめられるでしょう。

途中で方針変更するとなると、手続き完了までの期間が延び、そのせいで痺れを切らした債権者から訴訟を起こされる恐れもあります。

プール金が必要かどうかにかかわらず、依頼する段階で代理人の弁護士(司法書士)とよく話し合い、しっかりと方針を決定することが大切です。

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自分にはどの債務整理手続きが合っているのか気になる人は、無料相談を受け付けているのでぜひ一度相談してみてください。

「いきなり電話で相談するのはちょっと・・・」という人は、借金減額診断チェッカーの利用がおすすめです。

「自分の場合、借金の負担がどれくらい減るのか?」簡単に調べることができるので、ぜひご活用ください。

まとめ

借金問題を抱えていて債務整理をしようとした時に、プール金の支払いを求められると最初はびっくりしてしまうかもしれません。

しかし、プール金は後々に必ず自分のためになるお金です。

また、プール金の支払いは返済計画どおり支払いできることを証明するものであり、債務整理手続きの過程において債権者や裁判所、そして依頼先の法律事務所が最も重視していると理解しておきましょう。

自分の収入や生活状況をきちんと話すことで無理のない金額を設定してもらえますし、プール金を払ったことで損になることは決してありません。

債務整理後、将来の返済負担を少しでも軽くするために、プール金は毎回きちんと支払うようにしましょう。