自己破産の仕方と手続きの流れをわかりやすく解説!必要書類や予納金など事前に準備するものは?

借金の返済を続けられないので自己破産を検討しています。自己破産の仕方や手続きの流れを教えて欲しいです。

自己破産をするには、裁判所への申し立てを行い、免責許可を得る(返済義務が免除される)というのが大まかな流れです。

では、申し立てはどんな方法で行うのでしょうか?

申立書を含め必要書類を裁判所に提出する形です。陳述書や財産目録などこちらで作成しなければならない書類もあるので、弁護士に依頼して作ってもらったほうがスムーズに進められますよ。

自己破産の仕方は裁判所で申し立てを行うところから始まります。その後破産手続きが開始され、自由財産以外の財産が処分された後、免責許可が下りる(返済義務が免除される)というのが大まかな流れです。

ただし、自己破産の申し立てには用意しなければいけない必要書類が多いだけではなく、裁判所・破産管財人・債権者とのやり取りには専門知識も労力も要するので、債務者ひとりで自己破産手続きを進めるのは簡単なことではありません。

そこで、自己破産に踏み出すのなら、法律の専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。

債務整理に強い弁護士に相談すれば、自己破産手続きに必要な書類作成だけでなく、債権者や破産管財人との交渉をスムーズに進めることができ、最終的に免責許可を得られる可能性が高まります。

この記事では、自己破産の仕方や手続きの流れについて詳しくお伝えします。

この記事でわかること
  • 自己破産手続きは、裁判所への申し立てに始まり、必要書類の作成・債権者への連絡・破産管財人とのやり取りなど、債務者ひとりで処理するには荷が重い債務整理手続き。
  • 弁護士に依頼するだけで自己破産手続きがスムーズに進むだけでなく、免責許可を得られる可能性が高まったり、少額管財事件を利用できるようになるので、債務者が得られるメリットは大きい。
  • 債務整理に強い弁護士に依頼すれば、自己破産以外の債務整理も検討したうえで、窮状を脱するために適切な方法を選択してくれる。債権者からの返済督促もすぐに停止するので、できるだけ早期に弁護士に相談しよう。

自己破産を行うにはまずは裁判所からの申し立てから|手続きの流れ7ステップ

自己破産手続き裁判所への申し立てから始まります。

ただし、自分で申し立てを行うのではなく弁護士に手続きを行ってもらうのが一般的です。

日本弁護士連合会の調査報告によると自己破産手続きを代理人なしで行った人の割合は2.66%と非常に少ないことがわかります。一方弁護士を代理人とした人は84.11%(残りは司法書士を代理人とする13.06%と不明の0.16%)。
参考:2014年破産事件及び個人再生事件記録調査

そこで、ここでは弁護士に手続きを依頼するということを前提に、自己破産手続きの流れを解説します。

具体的な自己破産手続きの流れはというと大きく以下の通り。

  1. 弁護士に依頼する
  2. 弁護士が債権者へ受任通知を送付する
  3. 弁護士と一緒に必要書類を作成する
  4. 自己破産を申し立てる
  5. 破産手続きが開始する
  6. 破産管財人が債権者集会を開催する
  7. 免責許可を得る(自己破産完了)

①弁護士に依頼する

自己破産手続きは、法律のプロである弁護士に相談するところからスタートします。

借金の返済に追われている債務者の中には、どの貸金業者からいくらの借金をしているかさえ分からなくなっている人もいるでしょう。

しかし、弁護士に依頼すれば、債務者が現在抱えている借金状況を速やかに調査したうえで、収入や資産状況などを総合的に考慮して、自己破産手続きで免責許可を得られるように動き出してくれます。

自己破産に必要な諸費用に関することなども含め、債務者の疑問にはすべて丁寧に答えてくれるます。

行政書士・司法書士よりも弁護士がおすすめ

自己破産を法律の専門家に依頼する場合には、司法書士よりも弁護士に相談するのがおすすめです。

なぜなら、自己破産手続きの全手続きをサポートできるのは弁護士だけだからです。

弁護士は法律に関する業務を一切の制限なくこなすことができます。

それに対して、司法書士は扱える事件が訴額140万円までに限られていることから、債務者が多くの借金を抱えていることが想定される自己破産には不向きです。

裁判所に提出する書類等の作成業務は担当してくれますが、原則として裁判所への出頭などはすべて債務者本人が行わなければいけません。

最初は司法書士に相談したが、自己破産手続きの途中から弁護士に再依頼をするというケースも散見されます。

また、行政書士に至っては、自己破産に関する法律相談業務自体を取り扱うことができず、そもそも債務者がどれだけの債務を抱えているのか等の取引履歴の照会行為さえも禁止されています。

したがって、「法律の専門家」なら誰でも自己破産手続きの相談に適しているとは言えず、弁護士に依頼してすべての手続きを最初から丁寧に主導してもらうのがおすすめです。

②弁護士が債権者へ受任通知を送付する

自己破産手続きについて弁護士との間で契約を結ぶと、弁護士はすべての債権者に対して受任通知を送付します。

ワンポイント解説

【受任通知とは?】
受任通知とは、債務者からの依頼で弁護士が業務を担当することを債権者に知らせる書面のことです。

受任通知の送付を受けた債権者は、債務者が自己破産手続きの開始を検討していること、そして、弁護士にその業務を依頼していることを知ることになります。

受任通知の送付で取り立てがストップする!

弁護士からの受任通知を受け取った時点で、債権者は債務者に対する取り立てを行えなくなります

貸金業者からの借金を滞納していると、郵送物や電話で日々返済督促が繰り返されていることでしょう。

弁護士の受任通知の送付で、以後借金関係の窓口はすべて弁護士が担当することになるので、債務者は執拗な返済督促によるストレスから解放されます。

ただし、自己破産の受任を受けた弁護士は即日で受任通知を送付しますが、債権者の手元に受任通知が届くまでには数日のラグが発生します。

その間は、債権者からの督促が継続するおそれがあるので、ご注意ください。

③弁護士と一緒に必要書類を作成する

自己破産をするには、裁判所に申し立てをする前段階から多くの書類を作成しなければいけません。

自己破産をするに際して求められる一般的な書類は以下のものです。

  • 申立書
  • 陳述書
  • 債権者一覧表
  • 住民票
  • 自己破産申し立て前1ヶ月分の家計簿など
  • 給与明細数ヶ月分
  • 源泉徴収票1年分
  • 財産目録
  • すべでの預金通帳の写しを数年間分
  • その他車検証、不動産の権利証、保険証書、退職金見込額証明書など、債務者の状況に応じて必要とされる書類

この中でも陳述書と財産目録を作るのは一般の方にとっては難しい場合もあるでしょう。

陳述書は破産申し立てに至った経緯を書かなければならず、また財産目録は預貯金を含む持っている財産を詳細に記載する必要があります。

これは弁護士に作成してもらったほうが不備がなく、手続きをスムーズに進められるでしょう。

(例)陳述書と財産目録の書式例(高知地方裁判所の場合)
申立書・申述書
財産目録

弁護士に任せれば必要書類を不備なく提出できる

弁護士に依頼すれば、どのような書類が必要で、それらをどこで集めなければいけないのかを適宜指示してもらえるので、債務者自身で準備をする労力をかなり減らせるでしょう。

④自己破産を申し立てる

裁判所に提出する書類を用意できれば、裁判所に対して自己破産を申し立てます。

申し立て後に破産審尋によって破産にいたった経緯や現在の収入・資産状況を聞かれる

すぐに自己破産手続きが開始されるわけではなく、まずは担当裁判官との間で破産審尋(面接)が行われ、自己破産に至った経緯や現在の収入・資産状況などに対する調査が実施されます。

以下で紹介するように、これから開始される自己破産手続きを管財事件として扱うのか、同時廃止事件として扱うのかを判断するための場でもあるので重要です。

ワンポイント解説

【管財事件・同時廃止事件とは?】
自己破産手続きでは、申立人の財産を換価処分して債権者に配当する管財事件を行えるかどうかがまず考えられ、もし処分するような財産がない場合(財産が20万円以下、現金が99万円以下)かつ免責不許可事由にあたらない場合は同時廃止事件として扱われます。この場合、財産の処分は行われず破産手続き開始と同時に免責許可の手続きが進められます。

破産審尋は弁護士に依頼すれば出席不要になることも

裁判所で実施される破産審尋は、原則として、裁判官、弁護士、債務者本人で行われますが、自己破産に至る内容がシンプルであったり、債務者が抱えている財産もほとんどないことが明らかだったりする場合には、弁護士だけが出席しても良いとされる場合もあります。

弁護士に依頼をしなければ、債務者本人だけで裁判官を向き合わなければならず、免責許可決定の障害となりうるようなことを伝えてしまうリスクも生じます。

どのような質疑応答を経ればよりスムーズに免責許可を得られるかの作戦も立てられるので、弁護士への依頼は自己破産をスムーズにすすめるために必須と言えるでしょう。

⑤破産手続きが開始する

破産審尋を経て自己破産手続きに進むのが適切だと判断された場合に、ようやく自己破産手続きが開始します。

破産手続きの開始後に管財事件・同時廃止事件・少額管財事件のどれで進められるかが決まる

自己破産手続きの進め方は、管財事件、同時廃止事件、少額管財事件の3つ。

管財事件・少額管財事件に分類されれば破産管財人が選出され、同時廃止事件に分類されれば破産手続きの開始決定と同時に破産手続きが終了し、免責手続きに進むことになります。

債務者に財産がなければ同時廃止事件

同時廃止事件とは、債務者に処分すべき財産がほとんど見られない場合に分類される簡素な自己破産手続きです。

債務者に処分すべき財産がほとんどないということは、そもそも破産管財人を選出する必要もありません。

資産状況を調査し、換価処分、債権者への分配手続きも不要なので、自己破産手続きの開始決定とともに破産手続きは終了し、すぐに免責処分の可否判断に進みます。

したがって、一般的な同時廃止事件は、約2ヶ月~4ヶ月程度で終了します。

また、費用面については以下の通りで、おおよそ30万円程度となります。

  • 申立て手数料:1,500円
  • 裁判所への予納金:約1~3万円以上
  • 予納郵便切手代:約3,000円~15,000円程度
  • 弁護士費用:約30万円程度(弁護士事務所ごとに報酬体系が異なるので注意)
弁護士に依頼していれば少額管財事件

少額管財事件とは、管財事件に分類されるような事件であっても、弁護士に依頼している場合だけに限り、裁判所の手続きをある程度簡略化して行うことが認められる事件です。

本来であれば破産管財人が担当する業務(債務者の財産の調査、債権者の把握など)を、自己破産手続きを申し立てる前の段階で受任された弁護士が請け負うことによって、裁判所における手続きを簡略化することができます。

その結果、通常の管財事件よりも短期間かつ低コストで免責許可の判断までたどり着けるというメリットがあります。

どれだけの債権者がいるのか、債務者が抱えている借金総額はいくらか、債務者の処分すべき財産はどの程度かによって差はありますが、一般的な少額管財事件は、約4ヶ月~6ヶ月程度の期間を要します。

また、費用面についても案件ごとに違いはありますが、少額管財事件で必要な自己破産費用は以下の通りで、おおよそ総額50万円程度となります。

  • 申立て手数料:1,500円
  • 裁判所への予納金:約20万円以上
  • 予納郵便切手代:約3,000円~15,000円程度
  • 弁護士費用:約30万円程度(弁護士事務所ごとに報酬体系が異なるので注意)
弁護士に依頼しなければ管財事件

管財事件は自己破産手続きのオーソドックスなタイプの事件で、債務者の処分すべき財産がある程度多かったり、免責判断に慎重な判断を要するなどの事情があったりする場合に分類される事件です。

特に、債権者数も処分すべき財産も多い場合には、各財産を競売手続き等によって換価したり、債権者集会で複数の債権者からの納得を得るのに時間を要します。

したがって、一般的な管財事件は、少なくとも半年以上、場合によっては1年以上の期間を要することも少なくありません。

また、費用面については以下の通りで、おおよそ約80万円以上となります。

  • 申立て手数料:1,500円
  • 裁判所への予納金:約50万円以上
  • 予納郵便切手代:約3,000円~15,000円程度
  • 弁護士費用:約30万円程度(弁護士事務所ごとに報酬体系が異なるので注意)
ワンポイント解説

自己破産の費用を用意するのは難しくない!
どの事件に分類されるとしても、自己破産をするためには最低でも数十万円の費用を要します。

借金の返済さえできないのに、自己破産のために数十万円もの費用を用意できるはずもない」と思われる債務者も少なくはないでしょう。

ただ、自己破産手続き中の数ヶ月間は返済を続ける必要がないので、今まで返済に充てていた費用をそのまま自己破産費用として使うことができます。

また、どうしても経済的な事情から自己破産費用を捻出するのが難しい人のために、法テラスでは自己破産費用の貸与や一部負担制度が用意されています。

さらに、債務整理に強い弁護士事務所では、無料相談の機会や経済的に困窮している債務者のために、支払い方法に工夫をこらしたサービスを展開している事務所も数多くあります。

このような法的支援制度を上手に使えば自己破産手続きのための費用を用意するのは難しいことではないので、まずは無料相談などの機会を利用して弁護士事務所へご相談ください。

⑥破産管財人が債権者集会を開催する

管財事件・少額管財事件に分類された場合だけですが、債務者の財産を現金に換えて(換価処分)、それを債権者たちに平等に分配する作業が行われます。

まず、裁判所によって選出された破産管財人は、債務者と面談をして財産をチェックし、どの財産を競売手続きにかけ、どの財産を債務者の手元に残すか棲み分けます。

そして、順次債務者の財産を現金に換えた後、債権者集会を開催して、債務者が自己破産に至った経緯や配当額などを説明します。

弁護士は債務者の手元に残す財産の範囲をチェック

自己破産では、債務者の財産はほとんど処分されて債権者に現金として配当されますが、一部例外的に手元に残せる財産もあります。

破産管財人の処分判断に対して異議を申し立てる必要がある場合には、弁護士が適宜破産管財人と交渉をして、手元に残せるように尽力してくれるでしょう。

他方、もし弁護士がいなければ、例えば各裁判所ごとに画一的に定められた自己破産の財産処分ルールが一方的に押し付けられて、生活のためにどうしても必要な財産でさえ処分されかねないということもあり得ます。

⑦免責許可を得る

債務者の所有財産を処分し終わると、いよいよ自己破産手続きの中でも重要な免責許可に向かうことになります。

免責許可が重要なのは、免責許可を得られてはじめて借金の返済義務が免除されるからです。

つまり、債務者の財産を処分して債権者に平等に充当したとしても、最終的に免責許可を得られなければ、「破産者になったのに返済義務を負担し続ける」という不条理な状況に追い込まれてしまいます

免責手続きでは、裁判所において面談(免責審尋)が実施されるので、債務者本人と弁護士が出頭しなければいけません。

そして、免責審尋の後、約二週間程度で免責許可に関する判断が下されます。

裁判所の免責許可決定を得ることができれば、債権者側に与えられた二週間の不服申し立て期間の経過を待って、自己破産手続きは無事完了です。

免責審尋は弁護士のサポートが必須

多くの自己破産事例で免責審尋は形式的に行われるだけですが、債務者が借金を抱えるに至った事情によっては、裁判所が免責許可を出すべきかを慎重に判断するケースも少なくありません。

例えば、借金を抱えるに至った原因がギャンブルや過度な浪費にある場合には、免責不許可事由があると判断され、免責許可を得ることはできません。

また、自己破産手続き中に財産を隠していたり、特定の債権者にのみ不公平な弁済をしていたりする場合も同様です。

このように、裁判所から免責許可を得られない可能性があるケースでは、免責審尋における弁護士のフォローが重要となります。

確かにギャンブルをしてしまったが、借金返済が苦しくなったのはそれだけが原因ではないこと、特定の債権者に弁済してしまった経緯には他の債権者を害する意図があったわけではないことなどを上手く裁判所にストーリー立てることによって、免責不許可の判断を回避することができるでしょう。

免責不許可の場合にもスムーズな対応を期待できる

万が一免責許可が下りなかった場合にも、弁護士に依頼をしておけばメリットを得られます。

免責不許可の判断が下されたときには、一週間以内に不許可の理由を精査したうえで、即時抗告という形で異議を申し立てる必要があるからです。

法律の素人に不許可判断の理由を分析して適切な抗弁事由を申し立てるのは容易なことではないので、専門家に任せる必要が生じるでしょう。

また、結果的に免責許可を得られないケースでは、借金問題を解決するために、任意整理や個人再生という他の債務整理手続きの利用を検討しなければいけません。

借金返済に苦しむ債務者が窮状から抜け出すためには、「自己破産に失敗したから終わり」ではなく、「だから次の選択肢を」というように、弁護士に背中を押してもらう必要があります。

自己破産と決めつける前に幅広く債務整理の方法を考えることも重要

自己破産で免責許可を得られれば、貸金業者などからの借入れはすべて帳消しになるので、借金返済生活から完全に解放された形で新生活をリスタートできます。

ただし、自己破産をするといくつかのデメリットが生じるので、メリットの大きさだけに気をとられて自己破産に安直に飛びついてしまうのはリスクが高いと言えるでしょう。

そもそも借金生活で苦しんでいる債務者にとって重要なのは、リスクを背負ってまで今すぐ借金を0にすることではなく、債務者ごとの状況に応じた適切な形で借金状況を改善することです。

この点について、以下二項目に沿って説明します。

  • 自己破産にはデメリットがある
  • 自己破産以外の債務整理も検討しよう

それでは、それぞれについて見ていきましょう。

自己破産にはデメリットがある

まず何より忘れてはいけないのが、原則として消費者金融などからの借金返済が免除される自己破産手続きを利用すると、以下のデメリットを避けられないという点です。

  • 借金に連帯保証人や物上保証がついている場合に迷惑がかかる。
  • 自宅や自動車、20万円以上相当の財産が処分されてしまう。
  • 自己破産手続き中は資格が制限される職業がある。
  • 自己破産手続き中は移動制限を受ける。
  • 自己破産手続き中は自分の郵便物を管理できない。

このようなデメリットをどうしても避けたいという債務者は、そもそも自己破産手続きを利用して借金状況を改善するのに向いていないと考えられます。

したがって、以下で紹介する任意整理か個人再生を利用して、自分のニーズを充たす方法を探りながら返済状況を改善するのがおすすめです。

自己破産以外の債務整理も検討しよう

自宅を処分されたくない、貯金を取り上げられたくない、自己破産で仕事ができなくなると困るというように、自己破産手続きで生じるデメリットをどうしても避けたいという債務者は、以下の債務整理手続きの利用を弁護士に検討してもらいましょう。

  • 個人再生なら自宅を処分しなくてもよい
  • 任意整理なら費用を抑えて借金問題を整理できる

それでは、各債務整理方法について見ていきましょう。

個人再生なら自宅を処分しなくてよい

個人再生とは、自己破産と同じように裁判所を利用する債務整理手続きの一つですが、自己破産のように借金返済がすべて免除されるのではなく、現在抱えている借金総額を最大で1/10にまで圧縮したうえで、今後3年~5年の期間をかけて完済できるような返済計画を作り直すというものです。

個人再生を利用すれば、住宅ローン返済中の自宅をそのまま手元に残して住み続けながら、借金の完済を目指すことができます。

せっかく購入したマイホームを手放さずに、現在の生活状況をそのまま維持しつつ借金返済状況を改善したいという債務者におすすめの方法です。

※個人再生については「個人再生とは?メリット・デメリットや詳しい手続きについて解説」の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

ただし、個人再生手続きは、自己破産以上に裁判所から求められる手続きが厳格で、用意しなければいけない必要書類も複雑です。

このような手間を避けたいという人は、以下の任意整理の利用をご検討ください。

任意整理なら費用を抑えて借金問題を整理できる

任意整理とは、自己破産や個人再生とは異なり、裁判所を利用せずに債権者との間で直接交渉して、今後の借金返済計画をもう一度作り直す債務整理手続きです。

自己破産や個人再生ほど借金返済総額が減額されることはありませんが、度重なる借金で膨れ上がった利息や遅延損害金の返済が免除され、借入れをした借金元本だけを返済すれば良いとされます。

裁判所に支払う予納金などもないので、自己破産のように多くの出費を求められることもなく、弁護士費用として10万円~20万円を支払えば済むケースが大半なので、比較的安価で現在の窮状から脱することができます

ただし、裁判所を利用しない債務整理手続きなので、そもそも債権者からの合意を得られなければ交渉をまとめることができません。

また、借金元本額自体の減額効果は低いにもかかわらず3年~5年で完済を目指す計画が作られるので、場合によっては毎月の返済額が増額される可能性もあります。

※任意整理については「任意整理で月返済額を約1/2に!財産を残せて家族にバレずに手続きできる」の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

まとめ

債務整理を利用して借金返済から完全に逃れてしまいたいと希望する債務者にとっては、自己破産を利用するのがおすすめです。

ただし、裁判所を利用して破産手続き・免責手続きを順次こなしていかなければいけない流れの自己破産手続きは、どうしても法律の素人である債務者自身だけで処理するのは簡単なことではありません

弁護士に依頼すればスムーズに手続きを進められるだけでなく、債権者からの煩わしい返済督促からも解放されるので、効率的に免責許可決定に達するためにも債務整理に強い弁護士に依頼するようにしましょう。

もっとも、借金のせいでひっ迫している現在の生活からすぐに解放されたいとしても、自己破産手続きで生じる各種デメリットを受け入れられないという債務者も少なくはないはずです。

そのような場合には、弁護士に相談をして、自己破産・個人再生・任意整理のどの債務整理を利用すれば自分のニーズを充たせるのか、各制度のメリット・デメリットを比較衡量してもらったうえで、適切な方向性を示してもらいましょう。

日々発生する利息や遅延損害金のことを考えると、債務整理の相談は早い方が良いです。

まずは無料相談などの機会を積極的にご利用ください!

この記事を書いた人

洸太郎

田舎暮らしのフリーライター・フリー翻訳家。得意ジャンルは法律関係、金融関係、株・為替関係など。浮世離れした生活のわりに、仕事の内容は結構現実的。犬・猫・子どもと戯れながら、マイペースな日常を謳歌する。京都大学経済学部中退(高卒)。

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